日本の円はなぜ安全通貨なのか?北朝鮮情勢緊迫でなぜ円高?

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北朝鮮有事

8月9日は、北朝鮮の核弾頭ミサイル開発報道で1円ほど円高ドル安になり、日経平均は一時300円ほど下落しました。
北朝鮮情勢が緊迫するとなぜ日本の円が買われるのでしょうか。

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北朝鮮情勢緊迫時の有事の円買い

北朝鮮の地政学的リスクが上昇すると報道では必ずと言っていいほど聞かれるのが、「有事の円買い」「安全通貨の円買い」といった言葉だと思います。

今回の北朝鮮情勢が緊迫したときに円とスイスフランが買われたと報道されていて、実際にドル円為替も1円ほど円高になっています。

世界の危機的状況=安全通貨買い=円買い

となっています。

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ここで疑問なのは、日本の円は安全通貨なのか?と北朝鮮という日本のそばで起こった有事に対してもなぜ円が買われるのか?という2つの疑問だと思います。
それぞれ考えていきたいと思います。

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日本の円はなぜ安全通貨なのか?

まずは、安全通貨とは何かということがわかれば、照らし合わせて日本円が安全通貨かわかります。

iFinanceの金融用語辞典によれば、

安全通貨は、「避難通貨」とも呼ばれ、世界のどこかで危機が起こった時に買われる通貨をいいます。これは、通常、地政学的に関連性のない通貨、経済的に関連性のない通貨、中立国の通貨、大国(基軸)の通貨などがその対象となります。

・安全通貨
http://www.ifinance.ne.jp/glossary/currency/cur124.html

現在、安全通貨と呼ばれているものは、ドル、ユーロ、円、スイスフランの主に4通貨が呼ばれています。

日本円は、米国やヨーロッパで危機的状況が起きたときに買われる通貨であり、2016年6月の英国EU離脱の時も円が買われて、100円を切る円高になりました。

ただし、これだけだとなぜ円だけが買われてドル円為替でもユーロ円為替でも円高が進行したかがわかりません。
円がドルやユーロに対しても安全通貨と呼ばれる理由があります。

ドルは、昔は「有事のドル買い」と言われて、一番の安全通貨でしたが、湾岸戦争、9/11の同時多発テロや債権国への転落などアメリカに対する信用が前ほどなくなってきたことで、有事の際には、ドルに対して有利か不利かで買われたり売られたりするようになり、相対的に円の立場が上昇して、有事に円が買われるようになりました。

ユーロに対しては、2010年のギリシャ危機や2016年の英国EU離脱の時などヨーロッパ発の危機も多く、円比べた場合に直接的な原因となっていることがあるので、ユーロより円が買われる場面が多くなります。

さらに円が危機的状況で避難通貨(安全通貨)として買われる理由は、主に3つあるといわれています。

1、デフレ経済のため

日本が長くデフレ経済になっていたために安全通貨と呼ばれていました。

デフレ経済下では、購買力が低くなり低位安定となります。通常の安定した経済下では円が売られる要因になりますが、混乱した経済下では、購買力が高い国の通貨は、混乱した状況では購買力が低下して、国力が低下する可能性があります。
もともとデフレで購買力が引くに日本は、混乱した経済下でも低位安定した購買力でかわらないので、安定した通貨と称されて、避難先として円が買われます。

2、低金利下のキャリートレードのため

日本は長らく超低金利政策を進めてきました。

通常の安定した経済下では、低金利の円を借りて、他の高金利通貨を買うキャリートレードと呼ばれる取引が行われます。

混乱した経済状況下では、このキャリートレードの巻き戻し、高金利通貨を売って、低金利の円を買い戻す動きが出るからです。

高金利通貨は、基本的に新興国通貨などが多く、混乱した経済状況下では大きく値が動く場合が多く、投資家たちがリスクを嫌い安定した円を買い戻す動きになります。

このため、円買い(円高)になりやすくなります。

3、日本が世界一の債権国のため

日本は、政府や企業、個人投資家が海外に持つ資産から負債を差し引いた資産(対外純資産残高という)が2016年末で349兆1,120億円となり、26年連続の世界一の債務国となりました。

日本は、政府や個人などの負債を引いた純対外資産が、世界一多い国ということになり、日本への信用とつながり、円が安全通貨とみなされています。

さらにレパトリエーションと言われる海外資産を売って、日本円に替える行為を危機的状況になった場合に行われると思われていて、世界最大の対外純資産を持っているので、その規模も大きくなると思われ、円が買われるという事態になります。

有事の円買いのシステム 北朝鮮リスクで円が買われる理由

上記3つの理由がよく説明される日本円が安全通貨と言われる理由です。
世界的なリスクがあると安全通貨として円が買われるということです。

しかし最近の「有事の円買い」は、実際には、上記のような理屈で行われているものではなく、ヘッジファンドの中でもCTA(商品取引顧問業者)と呼ばれる超短期取引を行う業者がコンピューター取引で何か有事がある場合に円買いとプログラムしており、それが初動で大きく為替を動かし、それに乗っかるように個人投資家などが追随することで「有事の円買い」が起こるといわれています。

ようは、有事になるとそれがどのようなものでも自動でコンピューターが円を買い、円高を引き起こすということです。

北朝鮮リスクは、普通で考えれば、日本海にミサイルが撃ち込まれているので、日本円を安全通貨として買うとは考えられないのですが、上記のCTAがコンピューター取引で自動で円買いを行うことで日本にリスクがある場合にも瞬間的には円高になるという理由です。

最近の北朝鮮リスクで円高になるパターンは、北朝鮮とアメリカの対立が鮮明になった場合です。

北朝鮮がただミサイル発射しただけだと、もう市場が慣れているのかほぼ為替には影響はありません。

北朝鮮が軍事的行動を起こし、アメリカのトランプ大統領が反応して、両国の緊張が目に見えて高まったときに円高になっています。

前回は、4月13日ごろに北朝鮮情勢の地政学的リスクが高まり、米軍のシリア攻撃と重なったこともありますが、トランプ大統領が、空母カールビンソンを北朝鮮海域に向かわせたと発表して、一気に緊張が高まり、円高に拍車がかかりました。

今回の北朝鮮の核弾頭の小型化に成功しミサイルに搭載できるというニュースに対して、トランプ大統領が「世界が未だ目にしたことのないような炎と怒りに直面するだろう」と反応したことで、北朝鮮日報が「グアムを攻撃目標として軍が検討している」と報復のように報道したことで、一気に緊張感が高まり、円高になりました。

このように北朝鮮とトランプ大統領のやり取りで緊張感が高まり、円高になるというのが最近の北朝鮮リスクの時の円高のパターンです。

円高になる場合は、北朝鮮の軍事行動時に、トランプ大統領の反応が重要になっています。

 

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