ストップロスとは、相場暴落時などの損失幅を限定するために行う、FXや株式、先物での注文方法のことです。
損切り、あるいはストップ注文、ストップロスオーダーなどとも呼ばれます。
ストップロスで損失の幅を限定する
たとえば、値上がりを期待して2万2000円で日経225先物ミニを購入したとします。
このときに、いくらまでだったら損失を出してもいいかを、あらかじめ決めておくのです。
そうすれば、期待に反して値下がりが起きたとしても、あらかじめ決めた額よりも大きな損失は出さずに済みます。
たとえば、「損失は5万円以内にとどめたい」と思うなら、日経225先物価格がマイナス500円(ミニで動く金額は100倍なので、マイナス500円×100=マイナス5万円)、つまり2万1500円まで下がったら売り、と、注文を出しておくのです。
これは、通常の指値とは逆、つまり「いくら以上下がったら売り」という注文なので、逆指値(ぎゃくさしね)注文といいます。
ストップロスと逆指値注文
逆指値(逆指値注文)とは、「○○円以上で買い」、あるいは「○○円以下で売り」というように、通常の指値注文とは逆の条件で出す注文のことです。
通常の指値注文による決済(手仕舞い)が、利益確定のために行われることが多いのに対し、逆指値注文による決済は、ポジションから生まれる損失を限定するため、つまりストップロスのために使われるのが主な出番です。
そのため、逆指値注文自体をストップ注文とかストップオーダーと呼ぶこともあります。
なお、逆指値は必ずしもストップ・ロスのためだけに使われるわけではありません。たとえば、ボックス相場にあった株価が心理的節目とされる株価を突き破って上に抜けた際に、これから上昇トレンドに転換するだろうと見て、逆指値で注文する、などといったケースもあります。
たとえば「心理的節目とされる2万2000円を超えたら上昇期待で買い」あるいは「レジスタンス(抵抗線)となる2万800円を下抜けたら売りで入る」といった具合です。
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ストップロスとシステムトレード
ストップ・ロスは、投資家が投資戦略を決める上で、重要なポイントとなります。
たとえば「ポジションが10%以上値下がりしたら損切り(ストップロス)で決済、10%以上値上がりしたら利食い」といった具合に、売買のルールを決めてそのとおりに取引を重ねていき、さらにルールを改善していくことで、再現性の高い取引戦略を立てることができます。
こうしたルールは、そのまま「売買ルール」や「ストラテジー」などと呼ばれます。
売買ルールとシステムトレード
売買ルールが重要な意味を持つのは、個人投資家のトレードももちろんですが、とくにシステムトレードにおいてです。
システムトレードでは、バックテストと呼ばれるシミュレーションで理論勝率がプラスとなっている何らかの売買ルールにしたがって、淡々と取引を続けていき、トータルで利益を出す、という手法をとります。
必ずしもストップロスが行われる売買ルールでなければならない、ということは全くありませんが、少なくともストップロスを行うかどうか、行うならどういった基準で行うか、が、その売買ルールの損益をダイレクトに左右することになります。
なお、固定的な売買ルールではなく、AIが随時自分のルールを更新していきながら株価予想をする、というツールもあります。
→日経平均騰落予想AI F-Trader
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