9月のFOMCでは利下げが確実とされていて、利下げ幅は25bpになると予想されています。
9月のFOMCの詳しい日程と日本時間とパウエルFRB議長の会見のライブ中継と利下げの確率とその後のドル円為替が円高・円安になるかを考察してみましょう。
目次
2019年9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の日程と日本時間
まず9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)とパウエルFRB議長の記者会見の日程と日本時間を確認しましょう。
現地時間:9月18日(水)午後2時
日本時間:9月19日(木)午前3時
・パウエルFRB議長定例記者会見
現地時間:9月18日(水)午後2時30分
日本時間:9月19日(木)午前3時30分
FOMC(米連邦公開市場委員会)は、現地時間の9月17日(火)と9月18日(水)の2日間開催されて、終了後にFOMC声明や政策金利が発表されます。
政策金利発表は、日本時間では9月19日の午前3時発表となっています。
その30分後の午前3時30分にパウエルFRB議長の定例記者会見があります。
今回のパウエルFRB議長の記者会見ですが、年内の利下げをあと1回するかに言及するかに注目されています。
前回は、利下げサイクルの始まりではないと年内の利下げに否定的な見解を示しましたが、今回のFOMCではほぼ利下げされると思われていることから、年内の利下げに言及するかが注目ポイントになっています。
今回のFOMCでは、利下げは確実となっており、利下げ幅の市場予想は、25bp(ベーシスポイント)と言われています。
前回の7月の利下げの際には、トランプ大統領は、Twitterで25bpでは足りないと発言していて、25bpの利下げの直後に対中追加関税を発動すると発表したことから、大幅利下げをしないアプ得るFRB議長にプレッシャーを掛けたのではという噂も流れました。
今回も25bpの利下げの場合は、トランプ大統領がTwitterで攻撃してくる可能性がありますので、それにも注目です。
今回のFOMC(米連邦公開市場委員会)の注目ポイントは、年内の利下げへの言及です。
直近のパウエルFRB議長の講演では、適切な対応を取ると以前から主張を繰り返すだけでしたので、経済指標を見て利下げを決めると思われます。
直近の経済指標では、ISM製造業景況指数が好況不況の節目の50を切るなど弱い指標も見られましたが、先週末の米雇用統計が、非農業部門雇用者数が予想を下回りましたが、失業率が高止まりし、平均時給の伸びが予想を上回るなど、労働市場の堅調さが意識されたので、年内にもう一度利下げするかどうかは、今回のFOMCでは言及されない可能性が出てきました。
市場予想では、年内にあと1回の利下げを予想しているところが多く、年内の利下げに言及がない場合は、失望からドル買いに動く可能性があります。
年内の利下げへの言及があるかどうかを注目しましょう。
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パウエルFRB議長会見のライブ中継
パウエルFRB議長のライブ中継が見れそうなところです。
今回は、年内利下げについて、パウエルFRB議長の発言に注目が集まると思われますので、重要な会見になりそうです。
日経CNBC(日経チャンネルマーケッツ)
9月19日(木) 03:29〜04:25 放送時間 56分(日本時間)
・再放送
9月21日(土) 15:00〜15:56 放送時間 56分
9月23日(月) 00:00〜00:56 放送時間 56分
「パウエル米FRB議長会見中継」
通訳付きでライブ中継です。
日経新聞の記者やゲストのアナリストなどの解説も聞けます。
しかし、会見の模様の途中にいきなり解説になってしまうことがあります。
スカパーでもCh.570 日経CNBCやケーブルテレビの日経CNBC(ch.790)、J-COMの日経CNBC (Ch.303)でも同じ内容で視聴できるようです。
Bloomberg
Bloombergライブでは、今回もFOMCのパウエルFRB議長の会見を放送すると思われます。
画面にBreaking Newsで1行でまとまって英文で文章が出てくるのがわかりやすいです。
無料です。英語です。
https://www.bloomberg.com/live/asia
まだ番組表には載っていませんが、近づくと番組表に載るのではないでしょうか。
・番組表
https://www.bloomberg.com/live/schedule-shows/asia
その他
上記以外で放送する可能性があるところを上げます。
放送するかはさだかではありません。
〇ロイターLIVE
http://jp.reuters.com/news/video/live
重要な記者会見は放送していますので、放送する確率は高いのではないでしょうか。
英語です。
〇USTREAM Federal Reserve
http://www.ustream.tv/federalreserve
USTREAMのFRBチャンネルのようです。放送するのではないでしょうか。
英語での放送と思われます。
〇YOUTUBE FedReserveBoard
https://www.youtube.com/user/FedReserveBoard
YouTubeのFRBの公式チャンネルだと思われます。
昔のバーナンキ氏の会見などもあるようです。
英語での放送です。
○AbemaNews深夜
https://abema.tv/now-on-air/abema-news
海外の重要なニュースを日本語訳付きで放送しています。
放送するかは、わかりません。
○ドル円研究所(為替FX・ドル円予想見通し)
http://usdkenkyusyo.livedoor.biz/
ライブ中継という記事があり、中継は終了しましたと書いてありますので、中継してるっぽいのですが、動画の痕跡がないので、実際にライブ中継しているのかはわかりません。
どこかの映像を流用して放送していると思われます。
今回のパウエルFRB議長の会見は、年内の利下げについての言及があるかどうかが、ドル円や株価に大きく影響しそうなので、要注目の会見になりそうです。
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9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)と今後の利下げ確率
年内の利下げの予想をみてみましょう。
次回FOMC日程と利上げ確率
※ページの中ほどにあります。
・利下げなし 5.4%
・0.25%利下げ 94.6%
・0.5%利下げ なし
となっており、0.5%利下げの確率がなしとなっており、利上げは行われるが利下げ幅は0.25%になると予想されています。
更に、10月の利下げの確率は、9月に利下げが行われたと仮定すると60.7%となっており、9月に続いて10月にも利下げが行われる可能性が高いと市場は予想しております。
CMEのFedWatch Toolによると12月までに利下げが行われる確率は、80%以上となっています。
9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、利下げは0.25%が確実で、年内にはあと1回は利下げが行われると予想します。
直近の利下げ局面
一番近い時期の利下げは、2008年12月で、リーマンショックが起こった年です。
直近の米国の利下げ期間は、2007年9月に始まり、2008年12月に終わっています。
2007年9月の最初の利下げでは、5.25%から4.75%と0.5%の利下げ幅となっております。
以下は、直近の利下げ時の利下げ幅の解説です。
○直近の利下げの日程と利下げ幅(2007年~2008年)
利下げ | 利下げ幅 | |
---|---|---|
2007年9月 | 5.25%→4.75% | 0.5% |
2007年10月 | 4.75%→4.5% | 0.25% |
2007年12月 | 4.5%→4.25% | 0.25% |
2008年1月 | 4.25%→3.0% | 1.25% |
2008年3月 | 3.0%→2.25% | 0.75% |
2008年5月 | 2.25%→2.0% | 0.25% |
2008年10月 | 2.0%→1.0% | 1.0% |
2008年12月 | 1.0%→0.25% | 0.75% |
上記では、最初の0.5%の利下げを行ってから、0.25%で数回、その後、一気に1.25%の利下げを行っております。
金利も高かったこともあり、利下げ回数や利下げ幅の余裕もあったことから、このような形になったことと思われます。
2019年7月のFOMCでの利下げは、0.25%でした。予防的利下げで0.5%利下げする必要がないと判断されたためだと思われます。
2007年9月から2008年1月にかけては、116円から105円まで円高が進んでいます。さらに2008年3月には一時95円まで円高になっています。
経済状況が違うの前回と同じようになるとは限りませんが、米国で利下げがあれば、日米金利差が縮小して、円高傾向になることは間違いないと思われます。
前回の7月の利下げでは、0.5%を期待する市場に対して0.25%の利下げ幅だったために織り込み済みのドル円相場が失望で円安に推移しました。
今回も0.25%利下げは織り込み済みで年内利下げに言及がなければ、短期的には失望で円安になると思われます。
現状でドル円為替は、107円台ですので、9月のFOMCあとは、108円台まで円安になると予想します。
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2019年9月のFOMC後のドル円為替は円安・円高どっち?
私の予想は、「円安」になるです。
今回は、FOMC(米連邦公開市場委員会)では、0.25%の利下げがすでに織り込まれており、パウエルFRB議長の会見では、従来どおりの適切に対応するとの発言を守ると思われ、年内の利下げに関して、言及することはないのではないかと予想します。
その場合は、年内利下げ期待が後退して、ドルが買われて円安になる可能性が高いです。
ただし、トランプ大統領がFRB批判や米中関係にマイナスなツイートをする可能性もありますので、FOMCと関係なく円高に動く可能性も考慮に入れておくべきでしょう。
ドル円為替のレンジは、107円台後半までの円安になるのではと予想しますが、トランプ発言に要注意です。
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参考:2017年、2018年FOMC利上げ後のドル円の動き詳細 過去記事より
2017年3月 FOMC利上げ 円高
・利上げ前後のドル円チャート
2017年3月のFOMCは現地時間の15日、日本時間の16日の深夜に利上げが発表されました。
チャートを見てみるとFOMC直前までは利上げ期待で円安になっていますが、FOMCが始まると円高になっています。
株や為替では、イベント内容を先取りして期待で上昇して、実際にそれが起こったら、利益確定で下落するというパターンが多いです。
2017年3月のFOMCの利上げもこのパターンと言えるでしょう。
2017年6月 FOMC利上げ 円安
・利上げ前後のドル円チャート
2017年6月のFOMCは現地時間の14日、日本時間の15日深夜に利上げが発表されました。
チャートを見てみるとFOMCまでは、トランプ大統領のロシア疑惑が5月下旬にあり、114円台から109円台まで大きく円高になっていました。
6月の利上げは、声明とイエレンFRB議長の会見内容で、バランスシートの縮小発表や2017年中の利上げがあと1回行われることが維持されたことなどから、タカ派だと捉えられて、ドルが買われて、円安になっています。
その後、米経済指標が上振れして、114円台に戻る円安になっています。
2017年6月のFOMCの利上げは、利上げ回数維持などで金融引き締めを続けるタカ派的な発言で円安になったと言えます。
2017年12月 FOMC利上げ 円高
・利上げ前後のドル円チャート
2017年12月のFOMCは現地時間13日、日本時間で14日の深夜に利上げが発表されました。
チャートを見てみると13日から円高になっています。
事前に2018年の利上げ回数が3回から4回になるのではという期待があり、それが反映されて円安になっていたのですが、FOMCの声明では2018年の利上げ回数を3回とすると発表され、ドルが売られて円高になりました。
発表直後にその日の安値を記録しています。
その後、トランプ大統領の税制改革法案が成立する見込となり、円安になっています。
2017年12月の利上げは、事前の期待を下回る発表だったことで円高になったと言えます。
2018年3月 FOMC利上げ 円高
・利上げ前後のドル円チャート
2018年のFOMCは現地時間21日、日本時間22日の深夜に利上げが発表されました。
発表されたあとは、円高になっており、22日23日と円高が進んでいます。
パウエルFRB議長の会見がタカ派的だったのですが、期待より抑えめだったことでドル売りが出ました。
その後は、米GDPの上昇修正や月末需要などでドルが買われて円安になっていきました。
2018年3月の利上げも事前の期待を下回る発表だったことで円高になりました。
過去のFOMC利上げ後のドル円為替のまとめ
過去のFOMCの利上げ後のドル円為替の動きを見てみると
2.事前の期待を上回り円安
と2つのパターンとなっております。
利上げ自体は、ほぼ織り込み済みとなっていることから、今後の利上げ回数やパウエルFRB議長のインフレや景気に対する発言が事前の期待を下回るか上回るかで円安・円高が決まっているようです。
ただし、FOMCでの利上げの発表は数日しか影響せず、その後は、米経済指標や政治情勢など通常の要因で上昇下落の推移が決まっていくという形です。
FOMCの利上げでは、事前に市場でどのようなコンセンサスがあったかを確認して、声明文やパウエルFRB議長の会見を聞いて、市場のコンセンサスと比較して、ドル円為替の推移が、円高か円安かが決まっていくので、FOMCの発表だけで決まるのではないということを覚えておきたいです。
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