アメリカ株連続増配株の中で配当貴族の銘柄に入っていて、5%を超える利回りを出している「AT&T」を紹介します。(2017/10/6現在)
AT&Tの配当利回り
配当利回 | 5.10% |
直近増配率 | 2.10% |
増配年数 | 33年 |
過去10年増配率 | 3.70% |
※2017/10/6現在
現在の配当利回りは、5%を超えています。
配当貴族の条件として、25年以上増配の企業というものがあり、AT&Tはそれに当てはまり、なおかつ5%以上の配当が出ています。
配当だけ考えても20年あれば、元が取れる計算ですので、大変お得な銘柄と言えるでしょう。
AT&Tの事業概要
AT&Tは米国最大のテレコミュニケーション会社であり、時価総額は2360億ドル(25.96兆円)、2016年の収益は1640億ドル(18.04兆円)である。
AT&Tの唯一の競合は、Verizonであるが、AT&Tは国内のどのテレコミュニケーション会社より収益をあげており、国内だけで20万人以上の従業員がいる。
AT&Tは、株主還元の高い会社であり、33年間増配を続けている。
AT&Tは、2017年7月25日の2Q業績発表で配当を2%増配した。
2Qの収益は1.7%減少したが、4.4%の営業費用をカットすることでそれを埋め合わせた。
EPS(1株あたりの純利益)は、昨年の0.72ドルから9.7%成長して0.79ドルになるのではないかと推測する。
AT&Tの利益は2.3%減少したが、より高利益体質に変貌することにより7%のEPSを達成できるものと推測する。
成長予想
AT&Tの将来の成長余地は、今年末までに終了する予定の850億ドル(9.35兆円)のTime Warnerの買収からもたらされる。Time Warnerは、CNN、HBO、DC Comics、Warner Bros、Cartoon Networkなどのコンテンツ群を有しており、AT&Tはこれら莫大なコンテンツを手中に収めることになる。Time Warnerの買収により、年間10億ドル(1100億円)のコスト削減が見込め、年末までに買収は終了する予定だ。
評価
AT&Tは、配当貴族銘柄中で唯一の配当利回り5%以上銘柄だ。
このことにより、AT&Tは配当利回りにおいても、安全性においても他の銘柄を寄せ付けない。
AT&Tは2017年度のEPSを12.90ドルで発表するのではないかと推測する。
そうすると、現在の株価ではPERが12.9あたりで取引されていることになる。
しかし、AT&T過去10年のPERの平均は14.8だ。
AT&Tの2017年の業績予想とロングタームのPERを考慮すると、現在の株価はまだまだ上昇余地があるといって良いだろう。