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NHKスペシャル マネー・ワールド 資本主義の未来(2)国家VS.超巨大企業

NHK

爆笑問題が司会をしているNHKスペシャルの第2弾です。
興味深い内容なので考察を交えて解説したいと思います。
このシリーズは面白いですね

国家VS超巨大企業

冒頭にエクアドルの大統領が出てくる。今、賠償額が国家予算の5倍の裁判を起こされている。世界で国家を訴える裁判700件あるということを言っています。
かなりびっくりな件数です。

巨大企業Appleの収入は200カ国の収入を上回っている。もう国より企業の方が規模が大きくなってきていると乞言うことです。

租税回避 最大で2400億ドル
変貌する資本主義 国家のコントロールを超えて新たな次元に突入

富をめぐる攻防

国家のBEST100の中に企業を入れると10位にウォルマートが入り、BEST100の中に70が企業になる。
国家より企業のほうがお金持ち。

グローバル企業 国との軋轢
税金
Apple アメリカに本社を置き税金を納めている
公聴会に呼ばれた 5年間一部の法人税を納めていない
90億ドルをアイルランドで納税 租税回避
法律上の問題はない
高収益部門 法人税の安い国の現地法人の一部にすると税金は安くなる

現在、最大で2400億ドルが租税回避されていて、支払われるべき税金が支払われていない状況です。
税金が消えていると言ってもいい事態です。

・ジョン・クリステンセン教授
法人税の引き下げ競争
ヨーロッパではドイツ、イタリアなどが引き下げていて、アイルランドは12.5%でヨーロッパでも最低レベル
アメリカ企業を誘致し14万人の雇用を生み出した

新しい動きとして、EUがアップルに異議を申し立てた。
欧州全部の売り上げをアイルランドに計上したが、違法だとEUが判断して、追徴課税を命じています。

・諸富 徹 京都大学大学院教授

アップルは、アイルランドだけではなく、ほかの国も絡まれせて0.005%しか税を納めていないとEUが判断して追徴課税

フランス:Google(グーグル)
オランダ;スターバックス
ルクセンブルク:amazon(アマゾン)、FIAT(フィアット)、CHRYSLER(クライスラー)

国が企業を管理する必要性

・再分配
企業から国に税金として徴収し福祉や公共のサービス、介護などのビジネスとして成立しにくい分野に投入して成長させる

・租税回避の問題
国の税収が減って、国民のサービスができなくなる、もしくは他の消費税などで肩代わりする

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グローバル企業による国家を相手取った裁判

109カ国が訴えられていて、裁判は700件あると言われている

・エクアドル
ラファエル・コエラ大統領
石油会社への賠償や訴訟 11億ドルの損失
アメリカの大手石油会社との裁判 95億ドル(約1兆円)国家予算の1/3
コロンビアの国境付近 買い靴が終わったところからまだ石油が出てる油田がある
1992年企業が撤退 汚染処理をしたが川に石油がもれ出てきた
企業側は撤退後一切の責任を負わないとエクアドル側に責任がある
石油会社の規模は、エクアドルのGDPの2.5倍から3倍
教育、医療、インフラ整備ができなくなる
22件ある
結審しているものだけで2000億円
低所得者向けの援助がなくなった

・ISD条項
企業が外国に進出する際、相手国と結ぶ契約
相手国の事情で事業ができなくなったときなどに国家に賠償を請求できる

国と企業の関係が劇的に変化してきている。
日本は今のところはないがにTPP似た条項が入っている。

新しい試みとしてホンジュラス共和国が紹介される

ホンジュラス共和国 人口800万人
・経済特区 ZEDE(セデ)
ホンジュラスの法律が通用せず、一定数のホンジュラス人を雇えば、警察や裁判所を置くことも企業が決めれる
地元の破綻寸前のホテルがヒルトンに買収される 法人税がかからないのですぐ回収できる見込み
国民からは大反対を受けている 特区に住んでいた人たち
立ち退きに抵抗した夫が刑務所に入れられている

21世紀から今の企業と国家の関係が、顕著になってきた。
国家が企業をコントロールできなくなる。
国のほうが企業に選んでほしい、企業が国を選ぶ時代

・底辺への競争
小さい国が税金を安くして企業を誘致すると別な国がもっといい条件で誘致しようとして底辺に向かっていく

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なぜ企業が国家をもみこむほど巨大化したのか?

250年前 18世紀 アダムスミス 産業革命 イギリス
利益を追求するあまり公害が出てきた 国家の管理
不況に国家が後押し
戦争後の復興期 国内市場の拡大 自国の企業を支援
高めの関税 海外の企業を
海外に出資や投資に制限
戦後の経済成長
1970年から各国の経済成長が伸び悩む
マーケットを国内から世界へ
企業が世界でも活動できるように制限を緩める
為替相場も変動相場制に

・ミルトン・フリードマン 経済学者 
新経済主義 国家の制限をなくせば強い企業はより強くなる

1980年代に規制緩和が強化される
GDPが右肩上がりに伸びる
企業の機密を解放 インターネット
巨大なグローバル企業が誕生
2008年 リーマンショック 財政出動などで対応
拡大する企業に国家がすがるという構図

・国の統制が弱まっている
非常に大きな分岐点

市場に任せていれば問題が解決するということへの不信


・ジャック・アタリ 経済学者
資本主義がグローバルで国家がグローバルになっていない
国家の枠組みを超えた世界政府をつくり共通な利益を守る
世界的な法治国家
世界共通の利益に対応策を打つべき

EUを見ていると本当に問題解決になるのか?

新たな価値を見つけていく

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新しい時代の国家と企業の関係

国に変わるものを一から作る
パトリ・フリードマン
海上に浮かぶ小さな島
ビジネスをしたい人が集まる
小さな集団を多くつくる
大きな国家のシステムは間違っている
ピーター・ティールも140万ドル出資
9月 タヒチの海で本格的に稼動 2020年には移住開始予定

・国家の役割を変更
スペイン マリナレダ村 人口3000人
競争を制限する
ゴルディージョ村長
衣食住には競争を持ち込まない ビジネスの対象にしない
個人の土地の所有は認められない 村のもので15ユーロで貸し出される
村の畑で食糧生産
他のビジネスは村が積極的に後押し
若者の移住が急増
村の収入が1割アップ

競争を一部制限することで成長を促した


今の資本主義がうまくいってないなら新しいシステムを作り出すべき
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