毎年8月、米ワイオミング州の小さなリゾート地で、世界中の投資家の耳目を引きつける会合が開かれます。ジャクソンホール経済シンポジウム(ジャクソンホール会合)です。
今年のジャクソンホール会合は、例年になく重要なものになる、と市場ではささやかれています。というのも、現在は世界的な景気減速(リセッション)懸念が市場を覆っているためです。
今年のジャクソンホール会合で最も重要視されているのが、初日8月25日のパウエルFRB議長講演です。世界経済を左右する米金利の見通しが、パウエル講演の中で示されると言われているためです。
パウエル講演の前後で、ドル円レートは瞬間的に大きな動きを見せる可能性があります。そちらにつき、アナリストらのファンダメンタルズ分析に基づいたレート予想は、今日23日のドル円予想レポート有料版にて解説されています。
加えて本稿では、過去のジャクソンホール会合がドル円レートへどのような影響を及ぼしたのか、ジャクソンホール会合特集 傾向とドル円予想と題して分析し、通常版のドル円レポートを補完するかたちで、今日の予想の手がかりとしようと思います。
円高・円安動向 集計
まず、過去10年のジャクソンホール会合につき、開催の前後でレートが円安に動いたか円高に動いたかを調べました。集計結果はこちらです。…