今回9月15日に北朝鮮からミサイルが発射されましたが、何のミサイルかは、まだ不明となっています。
そこで過去に発射されたミサイルの種類と射程距離を見てみましょう。
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北朝鮮のミサイルの種類と射程距離
北朝鮮のミサイルは、主に短距離、中距離、長距離と分けることができ、射程が100Kmから10460Kmと幅広い飛距離になっています。
〇北朝鮮弾道ミサイルの種類と飛距離
火星14
一番射程が長いと言われている火星14はいわゆる大陸間弾道ミサイル(ICBM)と呼ばれているものです。
今年の7月4日初めてICBMが発射されて、アメリカが北朝鮮戦略を練り直しを迫られたといわれるものです。
7月28日にはロフテッド軌道と言われる通常より高い高度で打ち上げる方式で発射されたミサイルです。
射程が長いので、普通に撃つと海ではない陸地に着弾する恐れがあったためか、通常より高い軌道で打ち上げられました。
この火星14の射程は10460Kmと言われていまして、日本はもちろん、アジア全域、ヨーロッパ全域、アメリカは、ワシントンDCにはぎりぎり届きませんが、シカゴまでは到達しアメリカの8割近くを射程に収めています。
テポドン1、2
有名なテポドンは、1は、2を開発するための途中経過と言われていて、現在はテポドン2が配備されていると思われます。
テポドン2は2段式のミサイルとなっており、1段目にノドンのロケットを4基、2段目も同じロケットを1基積んでおり、射程は、約6700Kmと言われています。
日本はもちろん、グアムも射程に入っており、オーストラリアの一部、アジア全域、アラスカまで射程に入っています。
アメリカ本土は、射程に入っておりません。
ムスダン
移動式発射台から発射できる中距離ミサイルです。
2016年6月22日に初めて発射実験に成功しました。
射程は3000Kmと言われ、グアムまでぎりぎり届くかどうかの射程になっています。
ノドン
中距離ミサイルで古くから運用されていて、1998年には運用配備が始まっているといわれています。
移動式発射台から発射されるタイプのミサイルです。
射程は、1300Kmで日本がすっぽり入る射程となっています。
北極星
北極星1は潜水艦から発射されたミサイルと言われていて、北極星2は、核弾頭搭載可能なミサイルと言われています。
どちらも中距離ミサイルです。
射程は、北極星1で900Km、北極星2で1260Kmと言われています。日本がちょうど入るくらいの飛距離です。
スカッド
かなり昔から配備されているミサイルでスカッドミサイルという名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
短距離ミサイルで、数々のシリーズが作られて、最新のスカッドERは、射程が1000Kmとなっていて、日本の一部が入っています。
トクサ
初めての固体燃料推進方式のミサイルです。
射程は120Km程度の短距離ミサイルです。
北朝鮮の最終的な狙いは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)で核弾頭を搭載して、アメリカ本土すべてを射程に収めることだと思われます。
現在の最大飛距離の火星14は、アメリカ東海岸は射程外なので、このミサイルより長射程のミサイルを開発してくると思われます。
9月15日のミサイルの種類は不明 ミサイル発射を受け緊急国連安保理開催
9月15日の朝6時57分ごろ発射され、北海道上空を通過し、襟裳岬沖2000Km付近に落下したミサイルは、今のところ種類はわかっておらず、河野外相も防衛相が分析中と発言しています。(河野外相が、ICBMといった発言は修正しています。)
このミサイル発射を受け、15日にニューヨークで緊急に国連安保理が開催されることになりました。
日本、米国、韓国が共同で開催を要求して、緊急会合は、日本時間の16日午前4時(現地時間15日午後3時)に開催される予定です。
北朝鮮は、14日国連の制裁に反発して、「日本を沈め」「アメリカを廃墟にする」「国連を破壊する」などの声明を出しています。
緊急国連安保理会合で、制裁強化が採択されると北朝鮮がまた強硬手段に出る可能性があります。
10月10日が朝鮮労働党創建記念日ということもあって、9月下旬から10月上旬までに数回のミサイル発射がある可能性があります。
連続して、ミサイルを発射すれば、アメリカの態度も硬化して、武力衝突の危険が高まり、北朝鮮リスクが大きくなり、円高株安になっていく可能性があります。
まずは、15日の緊急国連安保理でどのような内容が決議されるかを注視していきたいと思います。