米国土安全保障省(DHS)が不法移民に対して新しい方針を出しましたが、取り締まり強化になりそうで前回のように混乱する可能性が高いと思われます。
米国土安全保障省が新方針、不法移民の取り締まり強化
米国土安全保障省が1月25日のトランプ大統領の移民に関する大統領令を施行するためのものです。
米国土安全保障省のHPに公開された文書は、以下の2つです。
・Implementing the President’s Border Security and Immigration Enforcement Improvement Policies
訳:大統領の国境警備と移民施行改善政策の実施
・Enforcement of the Immigration Laws to Serve the National Interest
訳:国益を果たすための移民法の施行
主な内容としては、
・現在は不法移民の中でも犯罪者を中心に強制送還していたが、今後は、すべての不法移民が強制送還の対象となる
・滞在期間2年を証明できなければ即時送還の対象になる
・「ドリーマー」と言われる幼少のころ両親に連れられてやってきた不法移民を保護する例外措置を継続する
・移民局職員を1万人、国境警備隊を5千人増員する
・メキシコとの国境に壁を建設することを指示
・国境を越えすぐ捕まったものはすぐ強制送還できる
・移民の裁判手続きを待つ間は米国で暮らすことが可能だったが、原則として身柄は拘束される
などとなります。
移民の送還対象の拡大や運用の厳格化を進めることになります。
これにより、多くの強制送還の対象者が発生し、今まで目こぼしされていた米国に住んでいた不法移民が、強制送還の対象となり、大量に強制送還されると混乱をきたす恐れがあります。
人権団体などは、すでに大量送還を始めたと騒いでいるようです。
前回の空港での足止めがあった大統領令の時ほどではありませんが、実際に施行されると強制送還が増えて、問題化する可能性が高いと言えるでしょう。
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