さわかみファンド―直販投資信託を調べてみたシリーズ3

さわかみファンド
スポンサードリンク

さわかみファンドとは?

澤上篤人氏が設立した投資信託です。目的としては、投資を一時のギャンブルではなく、家庭における財産作りの一つとして考え、長期で投資をしていく事の大切さを広める為に1999年8月に設立されました。

このファンドの考え方はお金を投資する事でお金に働いてもらい世の中の役に立つ事です。経済が元気になり企業や世の中が活性化される事を望んでおり、一時的に動く評価額を一喜一憂する事を望んでいません。お金を世の中の為に動かす事で結果として得られる利益を享受する事を目標としています。

投資したお金が投資先にて1年で20倍になる事を目標にしていません。ゆっくりでもいいから長期間保有する事で投資したお金と一緒に時代を歩み、確実な利益を求める投資スタンスを持っています。

いわゆる、バイ・アンド・ホールド型と言われる投資方法です。簡単に言うと投資先をしっかり見極め、将来価値のある銘柄を見付けだし長期的に保有しリターンを狙う投資方法です。有名な人ではウォーレン・バフェットと似たような投資の仕方です。将来に価値ある企業が割安の時に購入しその企業が業績を伸ばし株価が上昇するのを待ちます。企業と共にファンド自体も伸ばしていく考え方の元作られました。

さわかみファンドの評判

さわかみファンドの評価としては長期投資を世間に広めたファンドと大きく評価されています。。

ゆっくり資産を大きくする方法に共感し投資を始めた方もおられます。根強く支持を集めており、17年を経過しても総資産を伸ばしています。
中にはさわかみファンドはインデックス化している、インデックスよりも手数料が高く成績も悪いと評価する方も居られます。
さわかみファンドの主要柱である長期投資を考えた時に17年と言う期間で結果を出すには早すぎるのではないか、まだ道半ばの状態で評価を下すのは時期尚早との意見もあります。

又、投資家へ情報を開示した事でも有名です。それまででは考えられなかった、ファンドの中身であるレポートや資産の組み合わせ、又はそれらの市場の状態を良い時も悪い時も包み隠さず開示しています。その投資家目線の情報開示により投資家にいい印象を与え、信頼へと繋がっています。

さわかみファンドは直販と言う方法を取っています。通常投資信託を購入する時は投資信託を販売する会社と運用する会社が違います。

さわかみファンドが運用会社で販売は他の販売を専門に行っている会社に委託するのが通常です。しかし、さわかみファンドは販売金融機関を通さずに、直接投資家に販売しています。

この販売方法を直販と言います。投資信託の中では数少ない販売方法だと言えます。

販売会社を通すと購入者は色んな投資信託を選ぶ事が出来ますが、一つ会社を通す事でコストがかかってしまいます。初めから決まったファンドを保有したいと考える場合にはこの手数料は不要な物になります。
さわかみファンドにはそれが無いので、コスト削減になります。メリットとしては会社の顔が見える所です。何処に店舗があるか分からないと思いますが、最近ではネットでの購入が普通になってきています。
さわかみファンドもネットから資料を取り寄せ、口座を開いて保有する事が可能です。通常の投資信託と購入の仕方が違う所は頭に置いておいた方がいいでしょう。

社内に関して言えば、社長の交代で少し揉めた印象を受ける事と新しい社長が今後どの様に会社を引っ張り、顧客を満足させるか、人事によりファンドの資産を大きく出来るかが、顧客の増減に大きく影響を与える事になるでしょう。新しい社長の手腕が問われる所です。

スポンサーリンク

さわかみファンドの銘柄

さわかみファンドは情報開示を行っているのでホームページから確認する事が出来ます。
又、基本的に毎月1回更新されています。

現在の資産構成は86.2%が株式、13.8%をコール・ローン、その他で保有しています。市場別で見ると東証1部が85%、ジャスダックが0.9%等となっております。

その業種は化学、器械、電気機器が保有上位を占めています。その後は輸送用機器、ガラス・土石製品、精密機器と並んでいきます。反対に情報・通信業、銀行業、不動産業は全く保有していない状態です。株式組入の上位はブリジストン、トヨタ自動車、花王、日本電産、ダイキン工業です。比較的聞き馴染みやTVCMで見た事のある会社が多いです。日本の有名企業が多く取り入れられている事からインデックスに似ていると言われる所以なのかもしれません。しかし、インデックスと比較すると保有会社数は大きく違うのが特徴です。

スポンサーリンク

さわかみファンド利回り

1999年設立からの運用実績も記載されています。ファンドの騰落率は直近1年ではマイナス16.3%ですが、3年では26.7%、設定当時からすると91.0%にもなります。長期投資を念頭に置いて運用している事を前提に検討すると良い成績と評価出来ます。
利回りに影響する主な手数料に関してですが、購入時の手数料は無料になっています。信託財産留保額もありません。信託報酬は年率1.08%かかります。決算日は年に1回8/23になっています。設立から分配金に関してはずっと無しになっています。他には換金や解約をした場合には利益が発生した場合には確定申告が必要になります。これは他の投資信託とも共通する事です。
1999年から2006年位までは少しずつ基準価額と純資産総額を伸ばしていきました。2008年には世界中と同じ様に基準価額、純資産総額共に下がっています。その後も資産を増やしばがら基準価額は2012年から2015年に日本の株価が上昇するのと同じ様に上昇しています。しかし、総口数は2013年から減少し今は下げ止まり、その状態でキープしています。近年では純資産総額が低下している状況です。

スポンサーリンク

さわかみファンド NISA

NISA(小額投資非課税制度)とは2016年から非課税枠が100万円から120万円に増額した事でも注目を集めました。株や投資信託で得た配当金や運用益等の利益について非課税にする事で貯蓄から投資に考え方を移行してもらう制度です。つまり120万円分の投資した利益については税金がかからない制度です。120万円を超えると通常20.315%の税金がかかるのですが、その分が免除される制度です。その期間は最大5年間になっております。上手にじようするとコストである手数料の削減になるので検討する価値はあります。勿論、このNISAを用いてさわかみファンドの購入が可能です。最低購入金額が1万円からになるので調整しながら購入する事も可能です。

スポンサーリンク

さわかみファンド まとめ

さわかみファンドは長期投資を投資スタイルとし割安感の時に購入し後に業績を伸ばしたり株価が上昇する事を期待している投資方法をしています。

もし、このさわかみファンドを保有せずに自分で株を購入する場合は、一つずつ会社を調べて購入する事になります。
しかしそれではかなりの時間がかかってしまいます。他に仕事を持っている場合ですと、割安感のある会社を見付けるだけも一苦労です。手数料を支払う形でファンドマネージャーに任せると言うのも選択肢の一つになります。

澤上篤人氏の考え方や投資方法に多くの方が共感し17年経った今も運用を続けています。ネット上だけでは分かりにくい事も澤上篤人氏自身が本を出版したり、会社ではこのファンドのセミナーも開いているので興味があればそこから情報収集をする事も出来ます。

1年後直ぐに結果が欲しいと考えるのであればこのファンドは選択肢から省く事になりますが、じっくりその企業と共に資産を増やす事を望むならいい投資先です。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください