Apple 決算発表は、11月2日(2017年第4四半期)
間もなく、アップルの第4四半期決算が発表されます。
売上高に最も寄与することから、一番注目されるのは「iPhone 8」の販売台数ではないでしょうか。
9月22日から販売開始となった「iPhone8」ですが、その売上は芳しくなく、市場調査会社2社の調査では、“iPhoneの新機種としては過去もっとも低調”という調査結果が出ています。
売上が低迷している分、APPLEの四半期決算にも暗い影を落とすのではないかと予想されます。
10月27日からは、もはや後継機種「iPhone X(テン)」の予約受付が開始となり、製品としては8よりもXに注目が集まっています。
iPhone Xは、全面ディスプレーや顔認証機能などが搭載され、今までのiPhoneから機能のバージョンアップがあることから、iPhoneユーザーは8への買い替えを控え、Xの発売を待っているのではという指摘が多くあります。
iPhone 8の機能は基本的に既存の機種と変わらないものなので、数カ月待てば新機能が搭載されたiPhoneが発売されるのであれば、買い控えが起こった消費者心理もうなずけます。
NYダウ予想
○iPhone販売シェア
機種名 | シェア率 |
---|---|
iPhone 7、iPhone 7 Plus | 43% |
iPhone 6、iPhone 6 Plus | 24% |
iPhone 8、iPhone 8 Plus | 16% |
*調査会社コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ(CIRP)発表
CIRPの発表によれば、iPhone8のシェア率は、iPhone6にも遠く及ばない数字となっており、いかに販売が低迷しているかが見て取れるのではないでしょうか。
Appleの株価動向
その影響は株価にも表れており、iPhone8発売日の翌日9月23日に、米国・Appleの株価は直近3カ月の最安値 $150.55を付けました。
その後は、iPhoneXの発売発表で$160台まで値を戻したものの、復調したとはいえない動きを繰り返しています。
前回の決算内容と株価の動きを見てみましょう。
第3四半期は、iPad販売台数が13四半期ぶりに増加に転じ、サービス事業売上が過去最高を記録したことで、前年同期比で増収・増益となりました。
・売上高:454億ドル(約5兆円)/前年同期比 7%増
・純利益:87億ドル(約9,600億円)/前年同期比 12%増
Appleの株価は、決算発表を前にして7月26日から下げ始め31日には-3.2%の下落を記録しました。
逆に決算発表後は、157.14まで上昇し+0.54%となっています。
Appleは2017年度第4四半期の業績について、以下の予想を提供しています。
2017年度第4四半期の業績予想(Appleサイトより)
・売上高:490億ドル~520億ドル (2016年度第4四半期 469億ドル)
・売上総利益率:37.5%~38%
・営業費用:67億ドル~68億ドル
・その他の収入/(費用):5億ドル
・税率25.5%
売上高の予想は前年同期比+の予想となっております。
iPhone8の販売が低調なことは、市場もある程度予想し折り込み済みかと思われますので、決算の内容次第ではプラスへ動きそうです。
NYダウ予想
Apple来期への新たな取り組み。株価上昇に寄与するか?
10月26日、米Appleは、ゼネラル・エレクトリック(GE)と産業用アプリのプログラム開発を発表しました。
このソフトが完成すれば、GE社ではiPadやiPhone(iOS)を通してシステムに接続可能となり、作業の管理や性能向上、作業軽減につながると考えられています。
アップルは今後、このようなネットを活用したiOS需要を、積極的に受け入れていく姿勢を見せています。
第4四半期の発表に先駆けて発表された“この前向きな取り組み”は、「これからに期待してね」というAppleからのメッセージではないでしょうか。
しかしながら、本業であるiPhoneの販売がこけてしまっては株価の上昇にも期待が出来ません。
それゆえに、iPhone Xにかかる期待とプレッシャーは、大変大きなものがあります。
このプレッシャーをはねのけて、どこまで売り上げを伸ばせるのか、また出荷台数は十分確保できるのか?
決算発表後に始まるiPhone Xの売上動向にこそ、注目が集まるのかもしれません。
NYダウ予想