ECRIが景気拡大サイクルについて興味深い論説を投稿していますので、ざっくり、その主旨をまとめておきます。
- −景気循環の初期だとか、後期だとかいう考察は根拠がないものだ
−最近、アメリカの景気拡大はすでに前回の景気拡大期を1年以上超えており、歴史的な平均も超えている
−そろそろ景気拡大局面は終盤に向かっており、景気後退に入る時期であると界隈ではまことしやかに言われている
−しかし、実際には、ビジネスサイクルの長さは様々であり、統計的な景気拡大期の分布もバラバラだ
−ECRIはこのことを実証するために21カ国の120の景気後退期間を調査してみた
−グラフを見てわかるように、景気後退期間はバラバラで、ベル型の正規分布はしていない
−米国の直近過去3回のビジネスサイクルが6〜10年だったのは確かだが、だからといって現在が景気拡大期の最終局面と結論付けることはできない
−最近の景気後退間近説は、ビジネスサイクルが6〜10年だということを常に根拠にしている、しかもそれは米国の例を取っているにすぎない
出典: https://ecri-prod.s3.amazonaws.com/downloads/160923_HPF_web_W495.gif
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