「ハードブレグジット」なら株価暴落か?英国のEU離脱のシナリオ

英国EU離脱問題ハードブレクジット

英国のEU離脱が「ハードブレグジット」になる可能性が出てきています。
ハードブレグジットとなった場合に株価大暴落となるのか?どのような可能性があるかを探りたいと思います。
UPDATE 2017/1/10

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ハードブレグジットとは

ハードブレグジットとは、英国がEU離脱をする際にEU(欧州)への単一市場への自由なアクセスを失ってまでEU離脱することです。

英国は、移民問題でEU内の人の自由な移動に対して制限を付けようと考えていますが、移動制限を科すとEUに所属してた時のような貿易などの関税なしの物流が関税ありになり、自由な物流と自由な人の移動はセットになっていて、人の移動の制限を課すと物流も制限されてしまうという形になっています。

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EUへの物流の自由なアクセスがなくなれば、英国の経済へ大打撃を与えると思われていますが、それを押してまでEU離脱をするのが「ハードブレグジット」です。

英国は、EUと交渉しようとしていますが、今のところEU側は、人と物流の自由のセットの考えは、切り離すことなく、EU離脱すれば、自由なアクセスを失うという態度を崩していません。

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1月8日にメイ首相の発言からハードブレグジッド懸念再発

UPDATE 2017/1/10

2017年1月8日のインタビューでメイ首相が「EU離脱の際に移民政策を優先する」旨の発言をしたことでハードブレグジッド懸念が高まりポンドが急落しています。

メイ首相は、Bloombergによると

EU離脱は「正しい関係を得るものであって、メンバーシップを少し残すことではない」と強調。「われわれは離脱する。EU加盟国ではもはやなくなる。英国が離脱した際にEUとどのような適切な関係を持つかが問題だ」と述べた。首相はさらに、「われわれは国境を管理し、法律をコントロールできるようになる。だが引き続き、英企業によるEU域内での事業や欧州企業による英国内での事業にとって最善の取引を望む」と述べた。
参照:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-09/OJI6QB6JIJUO01

と話していて、EUの単一市場へのサクセスより、自国の移民政策をとるハードブレグジッドの確率が高まったとして、ポンド円も145円から140円へ急落しています。

その後、メイ首相は、自身の発言の火消をする発言をしており、ロイターによると

「私がハードブレグジットは絶対に不可避と考えているような報道を行なっているのは間違い」
「私はハード、ソフトブレグジットのいずれの表現も受け入れておらず、英国にとり野心的で最善の条件を実現することを目指す」
参照:http://jp.reuters.com/article/may-brexit-idJPKBN14T211

と言っており、必ずしもハードブレグジッドではないとの認識を示しています。

しかし3日は、英国のEU外交を担うアイバン・ロジャース駐EU大使が辞任しており、EU外交のベテランを失っており、前途多難の様相を呈している。

ポンド急落とハードブレグジット

10月7日に英ポンドが急落し、対ドルで31年ぶりの安値を更新しました。

ポンド急落 ハードブレグジット懸念

これは、フランスのオランド大統領が、英国のEU離脱の際に英国にとって都合の良い政策を残しての離脱はできないだろうという発言からです。

これまでは、英国のEU離脱が国民投票で決まっても、議会も通っておらず、実際の離脱は数年先になることから、交渉を重ねて、ゆっくりと答えを出すものと思われていましたが、英国のメイ首相の発言から「移民をコントロールできなことがあってはならない」などの強硬な部分があり、先ほどのオランド大統領の発言も相まって、一気にハードブレグジットの可能性が高まってきて、ポンドの急落につながりました。

ポンドの急落は、ハードブレグジットによって、英国経済へのダメージが確実にあるというのが市場の見方ということだと思われます。

英国がハードブレグジットに向かっていく確率が高まるとポンドの下落に表れてくると思われます。

ハードブレグジットのリスク

ハードブレグジットのリスクは、英国経済へのリスクと言い換えてもよいと思われます。

メイ首相は、来年の3月からEU離脱の交渉を始めると明言しました。
交渉期間は2年間で終われば、交渉が成立してもしなくてもEUを離脱します。

ハードブレグジットの場合は、移民や金融のコントロールと引き換えにEUへの単一市場への自由なアクセスが失われます。
その場合に英国に影響があることとしては、人、モノ、金がEUと自由に行き来できなくなることです。

    1、金融センターとしてのロンドン市場の機能がドイツ等に移転する
    2、生産拠点を持つ企業が撤退する
    3、英国内の物価が上昇する(インフレ)
    4、貿易額の減少による景気後退

1、金融センターとしてのロンドン市場の機能がドイツ等に移転する

1は、ロンドンが金融の中心地としての地位を失う可能性が高く、ドイツなどのEUにある証券取引所にその機能が移転することが考えられます。
すでに日本の銀行の1社が動き出しているといううわさもありますが、人や金が自由に行き来できない場合は、金融センターとしてのより便利な別な場所へ移転するのは、ごく自然な流れだと思われます。

これによって、ロンドンにある各国の金融機関の支社などは、別な場所へと移り、英国の経済へのマイナスの影響を与えると思われます。

2、生産拠点を持つ企業が撤退する

2は、1は金融の話でしたが、こちらは工場等の話です。
実際にロイターでは、ドイツ自動車工業連盟(VDA)のマティアス・ウィスマン会長がハードブレグジットなら英国の自動車生産の一部が欧州の中部や南東部の国々に移る可能性があると発言しています。

EU内へ部品や自動車などを送る場合に、ハードブレグジットなら関税がかかるので、関税がかからない国へ移転するのは当たり前の判断です。

金融だけではなく、工場などのモノ作りも海外に移転する可能性が高く、英国経済へのマイナスに働きます。

3、英国内の物価が上昇する(インフレ)

ハードブレグジットの場合は、ポンドが下落すると思われるので、海外からの輸入品が関税もかかり、かなり高騰が予想されます。
それによって、英国内の物価が上昇するでしょう。
日本でも円安によって、バターや小麦製品などが値上がりしたのは記憶に新しいと思われます。

それ以上の値上がりが英国の輸入品に起こると思われます。
個人消費などにマイナスに働く可能性が高いです。

4、貿易額の減少による景気後退

現在、英国の輸出の4割はEU内の国々です。
ハードブレグジットの場合は、関税がかかってきますので、価格も上がり、競争力も落ちてきますので、輸出額が減少するものと思われます。
輸入も同じように価格が高くなり、個人消費が減ると予想されますので、減少するものと思われます。

輸出入が減少すると企業活動や個人消費が減り、景気の後退が起こることが予想されます。

景気が好転するまでは、数年かかる可能性が高く、経済には大きなダメージになると思われます。

ハードブレグジットなら株価は大暴落なのか?

ハードブレグジットだった場合は、少なくとも英国のFTSE100は暴落するものと思われます。

ハードブレグジットによって、英国はリセッション(景気後退)入りすると思われ、輸出入の額が減少が見込まれますので、輸出入企業の株が売られる可能性が高く、金融センターであるロンドンが中心地ではなくなると金融株も大幅に売られることが予想されます。

リーマンショックの時のFTSE100は、約50%の下げを見せていますので、今回は、同じくらいかもっと下落する恐れもあると思われます。

ハードブレグジットは、ニューヨーク市場へも影響を与えて、NYダウなども下落すると思われます。
ただし、こちらは、当事国ではないので、FTSE100ほどの影響は受けず、下落幅も30%程度の可能性が高いと思われます。
早ければ、数か月で好転する可能性もあります。

最悪のシナリオとしては、ハードブレグジットによって、世界経済がリセッション(景気後退)して、世界同時暴落になり、しばらく株価が回復しないというシナリオです。

しかし期限が決まっていることから、事前に対策を立てることが可能ですので、世界的に株価は暴落しますが、長期間下落して回復しないとなるとは思えません。

過去の株価の反応は、政治的な事件の時は、事前にスケジュールが決まっているものは、世界的に協力して、危機を乗り越える策を事前に作って、早急に動けるようにしています。

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よって、ハードブレグジットの場合の暴落は、最初は、世界的に暴落するが英国以外の国は、ある程度の期間で回復して、英国は、数年回復しないという形になるのではないかと予想しています。

 

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