海外のREITが2016年11月以降分配金を引き下げて資金の流出に陥っています。
リーマンショックでは、REITが株価より先にピークを付けることがわかりましたので、REITの価格と今後の株価の関係を見ていきたいと思います。
海外REITが分配金引き下げで資金流出
昨年の11月ごろから海外のREIT投信の分配金引き下げが相次いでいます。
○主な分配金引き下げのREIT投信
・フィデリティ・USリート・ファンド(為替ヘッジなし) 分配金;100円→70円
・ラサール・グローバルREITファンド 分配金;60円→40円
・新光US―REITオープン 分配金;75円→60円
・米国リート・プレミアムファンド(毎月分配型) 分配金:100円→80円
・ワールド・リート・オープン 分配金:70円→50円
などとなっています。
海外RIETは、高配当の分配金が人気で低金利の日本では、2016年で一番人気のある投信でした。
それが分配金の相次ぐ引き下げで資金が流出しています。
REITは、不動産に投資する商品ですので、金利が上がると資金効率が悪くなり、分配金が少なくなる傾向になります。
アメリカの利上げがFRBによると今年3回あると言われています。
今後、アメリカの利上げが進めば、分配金を維持することが難しくなってきますので、再度の引き下げが行われる可能性も高いと思われます。
REUTは、金利に敏感に反応するので、株価より先に下落します。
REITが下落しだすと株価の下落局面が来ますので、要注意です。
今後のREITと株価の動き いつまで続く株高
参考記事の「ダウの暴落時期が分かる!REITとNYダウの関係」で書いていますが、REITは、株価に先駆けて下落する先行指標と位置付けられます。
REITが傾向的に下落しだすと株価が半年から1年ほど遅れて下落していきます。
これは、金利上昇下の初期にREITが下落して、最終期に株価が下落してくるからだと思います。
金利が上昇するということは、好景気でインフレが起こっていることを意味しますが、最初は、新規上昇のマイナスがREITに影響を与えて、株価には金利上昇より好景気の影響のほうが大きく、REITは下落、株価は上昇という局面になります。
その後、度重なる利上げに株価が絶えれなくなり、株価も下落していきます。
このタイムラグが、半年から1年ほどになります。
前回のREITとNYダウの関係の記事では、2017年3月に株価が天井を付けるのではないかと予想しています。
○NYダウの暴落時期を知る REITとNYダウのチャート
前回のリーマンショックの時は、REITの天井と株価の天井は、7か月離れています。
では実際に現在のREITは、どうなっているのか見てみましょう。
(ここでの海外REITは、Dow Jones Equity All REIT Indexを指します)
○直近の米国REITとNYダウのチャート
※青線:米国REIT 赤線:NYダウ
直近のREITの天井は、チャートでは2016年7月29日です。
NYダウは、現在も最高値を更新し続けて上昇しています。
前回のリーマンショック時は、REITの天井から約7か月後に株価も天井を付けました。
最短での株価の天井は、2017年3月になると思われます。
リーマンショックの暴落は、REITの天井から2年2か月後です。
それに倣うと2018年9月か10月に暴落が起こることになります。
しかし11月11日のトランプラリーが始まったの時期からREITも上昇しています。
これが2016年7月の天井を抜くようだと、株価下落時期がその分だけ遅れると思われます。
そう簡単に過去と同じようになるとは思えませんが、金利上昇に耐えれず株価も下落という流れは、何度も起こっている事実です。
その前に先行指標としてREITが下落しますので、株価の天井の時期は3月から8月くらいに天井を付ける可能性がありますので、頭に止めておいたほうがいいと思われます。
その後は、レンジ相場か若干の下落相場が続き、暴落へとつながっていくと思われます。
暴落は、2018年の後半に起こる可能性が高いのではないでしょうか。
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REITと株価の関係まとめ
REITの動きと株価の関係から暴落を予想してみました。
海外REITが分配金を引き下げている動きは、金利上昇でREITの運営が苦しくなってきた証拠です。
今後、アメリカの利上げ局面に入りますので、海外REITが価格が上昇して、昨年の高値を超えるとは思われません。
今後っは、REITは緩やかに下落していくと予想していますので、それに合わせて、株価も今年の前半には天井を付けるのはないかと予想しています。
ただし今後トランプ政権のインフラ投資や減税が議会で気論され立法化されますので、その規模次第では、株価の下落時期が延びる可能性があります。
まずは、REITの価格のチェックとトランプ大統領の予算教書を確認して株価の下落時期を探りたいと思います。
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