今日は、成長著しい新興市場からタイの株式市場SETをご紹介いたします。
SETとは、タイ証券取引所(Stock Exchange of Thailand, 通称SET)の略称であり、タイ王国唯一の証券取引所で、1974年に設立されました。所在地はバンコクのクローントゥーイ区、MRTのタイランドカルチュラルセンターから降りて1分程度のところにあります。今回、旅行した際に写真を撮ってきましたので、ご参考に。ちなみに、関係者以外は入場できず、一般人が見学などはできないようでした。
さて、SETの代表的な指数は、その名の通り、SET指数がある。SET指数は1975年4月30日の株価を100としてメインボード全上場普通株の時価総額をもとに新規上場・廃止を調整して算出している。2016年9月7日時点、SETに上場している会社数は716で、時価総額は42.5兆円の規模であり東南アジアではシンガポールに次ぐ規模を誇ります。
肝心のSET平均株価の推移ですが、SETは新興市場の中でも比較的安定的に指数を上昇させており、2008年のリーマンショクからの立ち直りも2010年中に終え、2011年の大洪水、2013年〜2014年に起きた軍事クーデターも一時的に株価が急落しますが、その後1年程で以前の最高値を更新しています。結果的には、2011年の大洪水の際には、800近くまで急落したSETですが現在では、その約倍近い1500前後まで値を戻しています。
○SET指数の長期チャート(1975年から)
http://thailand.aseankabu.com/
新興市場なので、市場が不安定かと思いきや、過去10年を見ると、日本より安定していますし、中国やロシア、ブラジルなどの新興市場より比較的安定して上昇しているのがわかります。過去10年の推移を見るとNYダウの動きに近く、日経と比べるとその勢いは歴然としています。今後は、軍政から民政への移行による政情と国王のご健康の問題により、市場が大きく調整する場面がありそうですが、今後最も成長が期待される東南アジアの中心的存在ですので、注目に値する市場だと思います。
このタイの市場に日本から投資するには、東証に上場しているETF「NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信」を利用する方法がありますが、SETの市場自体に投資することはできず、SETの上場銘柄から時価総額および流動性で上位 の 50 銘柄からなる銘柄を指数化したものが対象となります。SET50は、1995年8月16日を基準日とし、その日の時価総額を 100 として 算出される。
タイ市場についての詳しい分析は、今後、データやチャートをもとに提供していく予定になっておりますので、お楽しみに!