株式投資の世界でよく語られるアノマリー(格言のようなもの)で、「月末安・月初高」というものがあります。
月末は手仕舞い売り(利益確定)から株安、月の始めは資産の入れ替えで買いから株高、というのが、「月末安・月初高」のおおまかな解釈です。
このアノマリー、どのように投資判断に活用すればよいのでしょうか?
月末安・月初高 アノマリーとは
「月末安・月初高」の月末とは営業日ベースでの月末3日間程度、月初とは営業日ベースの月初3日間程度を指すと言われるのが一般的です。
したがって、営業日でいう月末三日間は株価が下げ、明けた月初三日間はそこから上げ、というのが、このアノマリーの意味合いと言えます。
これは、月の境目でトレンドが変わる、とも解釈できます。事実、このアノマリーと同様のことを欧米では「月境効果」(Turn of the Months Effect / TOM Effect)と呼んでいます。
頭に入れておいても損はない「月末安・月初高」
さて、実際に日経平均株価をざっと見てみると、必ずしもこのアノマリーが当てはまっているとは言えません。月末に上げ、月初にそれより下げるケースも見られます。なぜなのでしょうか?
それは、今では様々な要因で株価が上げ下げしており、「月末手仕舞い・月初買い」という一部の投資行動だけで相場が大きく変動することは考えにくいからです。
ただ、もちろん、個人投資家で、月末(25日など)の給料日をめがけて利確売り、明けた月初にかけての資産買い増しを行う人は一定数存在します。
したがって、材料に極端に乏しい時期に投資を考える場合は、この「月末安・月初高」を頭に入れておいても、損はないかもしれませんね。
とくに、日経平均株価においては、月をまたいだトレンド、あるいは週をまたいだトレンドを、AI予想データで見ることもできます。AI予想はこちらからチェックできます。