G20で株高強化?/緩和維持とPB黒字化延期から見えるもの

12日のG20財務省・中央銀行総裁会議において、我が国から日銀黒田総裁などが出席し、引き締めに向かう米欧各国と足並みはそろえず、金融緩和維持と基礎的財政収支の黒字化延期を説明する意向といいます。

これは、現在の株高をさらに支える可能性があります。

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引き締め方向のG20諸国と緩和維持の日本

米ワシントンで12日、G20(日・米・欧・新興国の計20カ国・地域)財務省・中央銀行総裁会議が開幕されました。

米連邦準備理事会(FRB)は金融政策引き締めを行う見通しで、それが各国経済にどのように影響するかの認識すり合わせが、今回のG20の焦点になると見られています。

米・欧各国の中央銀行が金融緩和の手仕舞いに向かい金融引締めを視野に入れている一方で、日銀は量的緩和・質的緩和を継続する意向です。日銀の黒田総裁は2%という物価目標とまだまだ距離があることを認め、金融緩和でインフレ目標の早期達成にはずみを付ける目算といいます。

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PB黒字化先延ばし、その構造とは

また日銀は、歳出を税収で賄おうという基礎的財政収支(Primary Balance : PB)の黒字化目標期限を、従来の』2020年度からさらに先送りしようという安倍晋三首相の考えをG20で説明する意向といいます。

金融緩和は維持で景気に配慮しつつ、さらに、2019年の消費税増税は行いつつも使途を教育無償化に寄せ、PB黒字化(収入増・支出減)は先延ばしとする考えです。

歳出引き締めに立ちはだかる問題

支出の引き締めを行わない大きな理由の1つに、そもそも引き締められそうな支出は限られている、という点があります。

政府の支出で最大割合を占めるのが年金や医療といった社会保障費、および、国債費や地方交付税交付金といっったものです。

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このうち、社会保障費を削ると高齢者や社会的弱者と呼ばれる人たちの生命線を絶つことにつながりかねないうえ、今後の超高齢化加速によって社会保障費支出は増加し続けるでしょう。

そもそも資金調達のための国債発行による借金を、さしたる根拠もなく返済してしまうわけにはいかず、また歳入の少ない地方自治体への救済策となっていた地方交付税交付金の引き締めは、もともと厳しい状況にあったそれら自治体をさらに苦しめる結果となるでしょう。

つまり、支出の引き締めは大いなる痛みを強いるものとならざるを得ず、大胆な歳出抑制はきわめて難しいという現状にあります。

税収による歳入増で勘案すべき問題

一方の収入増に関しては、消費税増税でPBの赤字分を賄おうとすると、消費税を最終的に20%ほどまで引き上げなければいけない、という試算があります。つまり、目下計画されているほどの幅の消費税増税だけではどのみち、PB黒字化におよぼす影響は不足しているのです。

また消費税増税は諸刃の剣です。直接的には税収増が期待できる反面、それに反比例する形での消費冷え込みも起こるだろうと考えられており、直接的影響と間接的影響をトータルで見ると、PB負債のGDP費縮小に寄与するかどうかは難しい、とも言われています。

20年度のPB黒字化目標を取り下げ、しかし株価の未来は・・・

歳出引き締めは困難、歳入増を期しても消費増税による影響は限定的として、政府はG20における2020年度のPB黒字化目標を実質的に取り下げると見られます。

PB黒字化の先送り、あるいは実質賃金の低下などといったニュースが出揃ったものの、これらは今後の株高を形作る可能性がありまうs。

「株価に重し」だった?PB黒字化目標延期後はどうなるか

現在の株高は、昨年末のトランプ就任以来の米株高に牽引される面が強く、国内相場で言えばいささかしっかりした支えに欠ける部分もあります。

そこへ、PB黒字化目標という、国内消費に痛みを強いる「重し」が取り除かれ、さらに、今後11月に決算期を迎えるにあたって、好業績の期待される上場企業が多く存在することも踏まえると、さらなる景気上昇、またこのところの株高トレンドに比較的しっかりとした支えができる可能性があります。

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国内株では、年内に2万3000円圏へ突入するとの見通しもある日経平均株価ですが、今回のG20のあとの推移によっては、次のボックス圏に乗る時期が早まることも、十分考えられるでしょう。

 

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