今週のユーロ円レートは、米経済指標悪化とイタリア財政懸念を悪材料に一時下げたものの、イタリア問題改善の見込みと米株安一服を支えに下げ幅を大きく縮小、今日22日(木)は週の上値圏でやや安定した推移を見せています。
今週の概況をまとめつつ、今日のユーロ円レートレンジ予想を発表します。
今週のユーロ円概況
今週19~22日のユーロ円レートは高値129.078円から安値128.009円のレンジで推移しています。
前週終値比では、小幅に下落しています。
まず19日(月)は、夜間に発表された米経済指標(NAHB住宅市場指数)が予想を大幅に下振れしたことでドル安が進行、これが波及してユーロが買われ、ユーロ円は上昇しました。
しかし20日(火)の欧州時間になると、このところ注目されているイタリア財政問題に関し、欧州議会から求められた予算案の修正をイタリアが行わなかったことで、イタリアへの制裁発動懸念、およびそれによるユーロ信認低下懸念が高まり、ユーロは週安値120.009円まで下落しました。
その後21日(水)には、イタリア副首相のサルビーニ氏が予算案修正に前向きであるとの報道が出てユーロが反発、この報道はその後否定されたものの、さらにイタリア高官から解決に前向きな姿勢が示されたとも伝わり、ユーロは反発後の上値圏を維持しました。
今日22日(木)は、引き続き週上値圏となる128.80円周辺での推移が続いています。
今日のユーロ円見通しとレンジ予想
今日20日(木)東京時間(9時~)のユーロ円は、高値128.837円から安値128.672円のレンジで推移しています。
欧・伊対立懸念がやや後退したことに加え、昨日の米株安一服の流れも支援材料となり、ユーロ円は比較的落ち着いた動きを見せています。
今日22日の日本時間夜には、欧州中銀(ECB)理事会の議事要旨が発表予定であるほか、深夜には欧・消費者信頼感の発表が予定されています。
消費者信頼感は前回値(-2.7)に対し悪化(-3.0)予想となっていますが、もしECB理事会議事要旨で新たな材料が出た場合は、レートに動きが出そうです。
今日のユーロ円レート見通しは、高値128.25円から安値129.25円のレンジを予想します。
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今日のユーロ円関連イベントスケジュール
ユーロ円に関する今週の経済イベントとしては、下記が予定されています。
22(木)21時半 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
22(木)24時 11月消費者信頼感(速報値、前回-2.7、予想-3.0)
23(金)18時 11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値、前回53.7、予想53.6)
23(金)18時 11月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値、前回52.0、予想52.0)