2019年に入り、3か月が経過して新元号も発表されました。世界景気減速が感じられる中、日経平均は2019年に暴落する理由を考察します。
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2019年に日経平均が暴落する3つの理由
戦後最長の好景気が続いていますが、日経平均が2019年に暴落する理由を3つお話しします。
景気の後退
戦後最長の好景気となっていますが、景気の後退シグナルがすでに出ています。
まずは、アメリカの逆イールドです。
先月の3月22日に2007年以来の約12年ぶりに米国債利回りが、3ヶ月が10年を上回り、短期金利が長期金利を上回る「逆イールド」現象を起こしました。
この逆イールド減少は、景気後退のシグナルといわれていて、過去7回逆イールドになった後、5回は景気後退になっている70%以上の確率です。
逆イールドは、短期金利が利上げにより上昇したが、景気の先行きが思わしくなく、長期の国債が買われて、長期金利が下がるときにおこります。
この逆イールドが起こるときは、市場が景気後退を織り込んできているときに長期債が買われて逆イールドになるので、市場のコンセンサスで景気後退になりそうと思っているということです。
詳しくは下記の記事で
米国の国債の利回りの違いは、以下のサイトで確認できます。
参照:米国国債利回り ブルームバーグ
さらに日本でも4月1日に発表された日銀の短観で企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業・製造業で前回より7ポイント悪化して、悪化幅が2012年12月の調査以来、最悪の悪化幅となりました。
悪化は、二四半期ぶりです。
2019年度の大企業・製造業の想定為替レートは108.87円となっており、以前より余裕がなくなっていて、少し円高が進むと想定為替レートより円高になり、業績が悪化する恐れがあります。
参照:日銀短観 日本銀行HP
世界的、日本と両方の景気の悪化のシグナルが出ています。
株価は、景気後退の時期の前にピークが来て、その後、景気後退で大暴落を起こすことが過去の例です。
景気後退が2019年に来るとすると、株価はその直前には暴落していることでしょう。
消費税の10%への増税
10月1日から消費税が10%に引き上げられます。
軽減税率やポイント還元など政府もいろいろと施策を考えていますが、消費税増税後は個人消費は冷え込むのは間違いないでしょう。
過去の日経平均は、消費税増税後に必ず下がるわけではなく、その時の景気に影響されています。
つまり、消費税増税は、株価にマイナス要因であるが、景気がよく大企業の業績がよければ日経平均は上昇しています。
では、今回の2019年10月の増税はどうなるのでしょうか?
最初に書いたとおりに景気は後退する可能性が高く、少なくとも好景気で企業の業績がよくなるようなことは難しいと思われます。
よって、今回の消費税の増税は、素直にマイナス効果となり、株価の下落につながる可能性が高い。
消費税増税の株価下落をきっかけに景気の後退がさらに進み、暴落へと結びつく可能性が高いと考えています。
日銀の金融緩和の効果がなくなる
現在の株高は、アベノミクスによる日銀の異次元緩和によって株価が上昇しています。
日銀のETF買入れで日経平均は4000円程度の嵩増しになっているといわれています。
日銀の金融緩和は、効果が大きいものは出尽くした感があり、今後、景気後退が来た時に株価を支えられる金融緩和を行うことは難しいと思われます。
このことは、株価の下落局面が来た場合に歯止めがきかず、大きく暴落する可能性が高くなっています。
ドル円為替も大きく円高になり日経平均暴落
ドル円為替も大きく円高に傾く可能性があります。
今までは、アメリカの景気がよく、ドルが強くてドルが買われていたのと、アメリカが利上げをしていて、日米の長期金利の差が広がっていたために円安になっていました。
しかし2019年は、アメリカの利上げがストップして、年の後半には、景気の動向次第で利下げになる可能性があります。
そうなると日米金利差が縮小して、円が買われてドルが売られる円高になってきます。
2019年の1月3日に急激に円高に傾き、105円程度まで円高が進みました。
この時は、一瞬で戻りましたが、このように105円までの円高が進むことは、全く驚くことではありません。
円高や円安が進む場合は、ほぼオーバーシュートして、予想や理論的な値より大きくオーバーして円高や円安が進みます。
今回も景気後退で円高が進む場合は、オーバーシュートして、100円を切るところまで円高が進むと考えられます。
この場合は、日経平均も暴落して、大きく下落するものと思われます。
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2019年日経平均暴落まとめ どこまで暴落するのか?
2019年に景気後退のサインが強く出て、日経平均が暴落する可能性は高いと考えています。
その場合、日経平均はどこまで下がるのでしょうか。
今までの例でいえば、過去30年の日経平均で任意の下落時の割合を集計すると、平均で約15%程度下落となっております。
現在の日経平均が2万1500円程度ですので、15%下落は、1万8275円となっております。
そして、景気後退期の下落を調べるとそこからさらに下落して、全部で30%程度の下落となることがわかります。
よって、2019年に景気後退で暴落する場合は、1万5050円まで下落する可能性があるということです。
2019年は世界的にも日本でも景気後退となりそうで、その場合は、日経平均が暴落する可能性が高いのですので、注意深く、今年の日経平均を見守っていくべきでしょう。
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