週明けのドル円:FOMCに焦点 ボックス相場抜け上値余地拡大

先週(7-11日)のドル円は大幅上昇。米利上げ観測を背景に買い地合いが続いていたなか、米消費者物価指数の上振れやウクライナ関連ヘッドラインを受けた「有事のドル買い」加速により、ドル買い方向へ一気に動意づく結果となった。今週はボックス相場を抜けたタイミングでのFOMC後の上値余地が焦点となる。

なお先週配信のFX有料レポートでは、ウクライナ関連のヘッドラインリスクによる有事のドル買い観測での円安予想を掲載し、こちらが的中。

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FOMCに焦点 ボックス相場抜け上値余地拡大

米2月消費者物価指数(CPI)が約40年ぶりという歴史的な上昇幅となったことで、一時は後退していた米利上げ早期化(利上げ幅拡大)観測が息を吹き返した。市場では今週15ー16日のFOMCにおける利上げ幅が0.50%になるとの指摘も聞かれるが、大方の認識としては、次回は0.25%、しかしその後の利上げが加速もしくは大幅となる可能性が意識されるところだろう。

また週半ばには、対ロ経済制裁による原油供給不安は、米景気に大きな影響を及ぼさない、との見方も出た。米国における資源のロシア依存度が欧州などに比べて高くないことや、過去の原油高局面でも小売などの分野で業績縮小が限定的であったことなどが根拠となっている。もとよりFRBの発言にも、ウクライナ情勢を顧みての金融引き締め姿勢後退を明らかに示すような内容は見られていない。

こうしたなか先週のドル円は、週末にかけて年初来高値116.34をやすやすと突破、さらに5年2ヶ月ぶり水準となる117.35まで上値を伸ばした。上述の利上げ観測のほか、ウクライナ紛争長期化懸念による「有事のドル買い」の加速や、ECBによる欧景気見通しへの弱気発言を端緒としたユーロ売り・ドル買いの波及が、ドル円上昇の流れに拍車をかけたかたちだ。

テクニカル的にも、今年高値や一目転換線・基準線、ボリンジャーミッドバンド、21日移動平均を上抜けのほか、強気方向のパーフェクトオーダー(各種移動平均がそろって上向き)も成立と強い買いサインが意識されるなか、今週のFOMCを迎えることになる。利上げ幅は0.25%となるのがコンセンサスだが、それよりも、同時に発表となる政策金利見通し(ドットチャート)が注目されよう。

物価上昇見通しが上方修正されれば、24年のドットチャートが年間2.50%の利上げを見込む内容となるなど、よりタカ派な見通しが示される可能性がある。そうなるとドル円は、先週後半の展開でボックス相場を抜けているなかで、117円台で上値拡大の展開が見込まれる。

一方で、FOMCの内容に新味がなければ、イベント通過でドル円は上昇一服となる可能性もある。とはいえ、ドル買い地合い継続を想起させる上述のような大きな材料が並ぶなか、ドル円の下値も限定的だろう。FOMCが無風、さらにウクライナ関連のネガティブヘッドラインや株価下落などが並んだ場合はリスク回避の円買いが強まる場面もありそうだが、115円を割り込むなど下値拡大の展開は見込みにくい。
→ボックス相場抜け上値余地拡大、プロのドル円FX予想は?

ドル円予想トピックス サマリー

【ドル高・円安材料】
・ウクライナ紛争の緊張緩和に向けた動き
・米利上げ観測の根強さによるドル買い地合い継続
・米インフレ関連指標の上振れ傾向継続
・日銀の緩和長期化観測による円安圧力の継続
・資源高によるインフレ観測での米利上げ早期化観測

【ドル安・円高材料】
・ウクライナ関連報道を受けたショック的なリスク回避円買い
・米株の先高感後退を受けたドル買い抑制への波及
・対ロ経済制裁による景気下振れ懸念からの米金融引き締めの緩和
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