有名投資家のウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイ社がアップル株を買い増し、約1億3300万株に増やしました。
バフェット氏がアップル株を買い増した理由
バフェット氏は、もともとIT関連の企業の株は、事業が理解できないとして、株を購入しないスタンスをとっていました。
2011年からIBMに投資して、バフェット氏がIT企業(IBMがIT企業と呼んでいいかは微妙ですが)に投資したと話題になりました。
バフェット氏がIT企業に投資した理由は、バークシャー・ハザウェイ社の投資原則の一つで、今回の「米株はバブルではない」にも表れていますが、アメリカの持続的な経済成長を信じて、アメリカを強くする企業の株を購入するということです。
現在のアメリカが世界を席巻している業種は、金融とITです。
バークシャー・ハザウェイ社のポートフォリオを見ると金融とITで40%近く占められています。
アップルを買い増した理由は、こちらも投資原則の「消費者独占型企業の株を購入する」ということです。
インタビューでバフェット氏は、「ユーザーの定着率が高い」「ユーザーにとって有用な商品」と話しています。
アップルのiPhoneは、機能優勢性がなくなり成長が止まっているのではないかという話もよく聞きますが、アップル自体は、売上も伸ばしていますし、利益も最高益を出しています。
バフェット氏からみるアップルは、IT企業というより、強力なブランド力を持った企業でコカ・コーラのようなイメージなのではないでしょうか。
アップルをバークシャー・ハザウェイ社が初めて購入したのが2016年1月~3月期です。
その時の購入額が約10億ドルで981万株取得しました。
それから買い増しを続け、今回の購入で約1億3300万株、時価総額にして約170億ドルを保有しています。
最初に購入したときから比べると17倍です。
今後、アメリカの経済成長と同時にアップルも伸びていくと思い、買い増しているのだと思われます。
バフェット氏が「米国株はバブルではない」
今回のインタビューの中でバフェット氏は、米国株の今の水準はバブルの領域まで行っていないと発言しています。
昨日のNYダウで12連騰となり、史上最高値を行使し続けている米国株ですが、上昇しすぎだとの指摘もあり、S&P500のPERがリーマンショック前と同等まで上昇しているので暴落の危険もあるのではないかという説もありますが、バフェット氏の中では、まだ米国株は上昇基調を続けるとみているようです。
根拠などは、インタビューの中では明らかにされていませんが、有名なシラー博士も米国株の上昇の可能性に言及していました。
現在、トランプ大統領の政策期待で上昇している側面も大きいと思われますので、日本時間での明日のトランプ大統領の議会演説での内容で期待通りの内容なら、株はまだ上昇し、期待外れなら一旦利益確定の調整局面に入る可能性があると思われます。