更新:2019年10月9日 2018年、2019年の情報を追加しました。
有名な5月の株のアノマリー(格言)に「セルインメイ(SELL IN MAY)」5月に売れとありますが、5月の株価がどうなっているか過去30年で検証してみましょう。
このページの目次
「セルインメイ(SELL IN MAY)」の本当の意味とは?
有名なアノマリー「セルインメイ(SELL IN MAY)」は、日本では、5月に下落するという意味で使われることが多いですが、本当は、違う意味を持っています。
イギリスでは、「セルインメイ(SELL IN MAY)」の後に以下のような続きがあります。
「Sell in May, and go away; don’t come back until St Leger day.」
5月に売れ、どっかに行け、セントレジャーデイ(9月の第2土曜日)までは戻ってくるな
というものです。
この意味は、5月に下落するという意味ではなく、「夏場は、株価が軟調になるので、その前の5月に株を売って、夏場は株を持たずに9月の中頃に再び株式投資を始めなさい」という意味となっています。
これは、5月に一旦高値をつけるので、ここで売っておけという意味ですので、日本で使われている5月は株価が下落するという意味とは、正反対となります。
もう一つの意味は、5月以降の夏場は、パフォーマンスが悪いので取引しないで、秋になったらまた取引を再開するということです
アメリカでは、セントレジャーデイ(9月の第2土曜日)のところが、ハロウィーンとなっており、10月終わりとなっています。
ここでの検証は、
1、5月は、本当に下落しているのか?
2、夏場は、本当にパフォーマンスが悪いのか?
3、秋に買って、次の年の5月に売れば利益が出るのか?
の3つを日経平均とNYダウで検証してみようと思います。
「セルインメイ(SELL IN MAY)」の検証結果
まず、最初に結論から書いてしまいます。
2、夏場は、本当にパフォーマンスが悪いのか?
3、秋に買って、次の年の5月に売れば利益が出るのか?
となりました。
日本でよく使われる「5月に株が下落する」というのは、間違っているようで、それよりも前年の10月に買って、次の年の5月に売るというトレードが利益が出ることがわかりました。
以下では、データを使って詳しくみていきます。
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5月の株価は、本当に下落しているのか?日経平均とNYダウ
5月の株価は本当に下落しているかを過去10年の日経平均とNYダウの5月の始値と終値の比較しました。
結論から言うと「日米両方とも5月は上昇の方が多い」ということになりました。
詳しくみていきましょう。
日経平均の5月の上昇下落
まずは、日経平均が5月に始値と終値を比べたときに上昇しているか下落しているか過去30年で集計してみました。
〇日経平均 過去30年の5月の上昇下落
上昇 | 下落 | |
---|---|---|
回数 | 16回 | 14回 |
割合 | 53% | 47% |
平均値 | +800.35円 | -702.19円 |
※1998年~2017年の5月の始値と終値から算出
上記の結果を見ると過去30年だと若干上昇の方が多い結果となっています。
直近だと2014年から4年連続で上昇しています。
まとめると
となっており、日本で使われている「5月に下落する」とは言えない状況です。
〇日経平均 過去30年の5月の始値と終値(参考)
日付 | 始値 | 終値 | 差 |
---|---|---|---|
1988年5月 | 27521 | 27417 | -104 |
1989年5月 | 33722 | 34267 | +545 |
1990年5月 | 29594 | 33131 | +3537 |
1991年5月 | 26194 | 25790 | -404 |
1992年5月 | 17375 | 18348 | +973 |
1993年5月 | 20939 | 20552 | -387 |
1994年5月 | 19649 | 20974 | +1325 |
1995年5月 | 16820 | 15437 | -1383 |
1996年5月 | 22031 | 21956 | -75 |
1997年5月 | 19232 | 20069 | +837.00 |
1998年5月 | 15655.8 | 15670.8 | +15.00 |
1999年5月 | 16762.78 | 16111.65 | -651.13 |
2000年5月 | 17979.25 | 16332.45 | -1646.80 |
2001年5月 | 14096.32 | 13262.14 | -834.18 |
2002年5月 | 11540.09 | 11763.7 | +223.61 |
2003年5月 | 7804.03 | 8424.51 | +620.48 |
2004年5月 | 11777.44 | 11236.37 | -541.07 |
2005年5月 | 10954.21 | 11276.59 | +322.38 |
2006年5月 | 16929.83 | 15467.33 | -1462.50 |
2007年5月 | 17396.3 | 17875.75 | +479.45 |
2008年5月 | 13802.58 | 14338.54 | +535.96 |
2009年5月 | 8848.84 | 9522.5 | +673.66 |
2010年5月 | 10847.9 | 9768.7 | -1079.20 |
2011年5月 | 9964.39 | 9693.73 | -270.66 |
2012年5月 | 9471.66 | 8542.73 | -928.93 |
2013年5月 | 13837.72 | 13774.54 | -63.18 |
2014年5月 | 14341.09 | 14632.38 | +291.29 |
2015年5月 | 19510.85 | 20563.15 | +1052.30 |
2016年5月 | 16357.1 | 17234.98 | +877.88 |
2017年5月 | 19154.03 | 19650.57 | +496.54 |
NYダウの5月の上昇下落
次は、NYダウが5月に始値と終値を比べたときに上昇しているか下落しているか過去30年で集計してみました。
〇NYダウ 過去30年の5月の上昇下落
上昇 | 下落 | |
---|---|---|
回数 | 19回 | 11回 |
割合 | 63.3% | 36.7% |
平均値 | +183.80 | -272.37 |
※1998年~2017年の5月の始値と終値から算出
上記の結果を見ると過去30年だと日経平均より上昇回数が多く上昇確率が63.3%と高くなっています。
直近だと2013年から5年連続で上昇しています。
まとめると
となっており、「5月に下落する」とは言えない状況ですが、上昇は緩やかだが、下落するときは大きく下落すると言えるでしょう。
〇NYダウ 過去30年の5月の始値と終値(参考)
日付 | 始値 | 終値 | 差 |
---|---|---|---|
1988年5月 | 2032.16 | 2031.12 | -1.04 |
1989年5月 | 2402.49 | 2480.15 | +77.66 |
1990年5月 | 2668.46 | 2876.66 | +208.20 |
1991年5月 | 2901.48 | 3027.5 | +126.02 |
1992年5月 | 3359.1 | 3396.9 | +37.80 |
1993年5月 | 3439.4 | 3527.43 | +88.03 |
1994年5月 | 3681.7 | 3758.37 | +76.67 |
1995年5月 | 4321.3 | 4465.14 | +143.84 |
1996年5月 | 5567.6 | 5643.18 | +75.58 |
1997年5月 | 7008.99 | 7331 | +322.01 |
1998年5月 | 9066.61 | 8899.95 | -166.66 |
1999年5月 | 10789.04 | 10559.74 | -229.30 |
2000年5月 | 10749.42 | 10522.33 | -227.09 |
2001年5月 | 10734.05 | 10911.94 | +177.89 |
2002年5月 | 9944.9 | 9925.25 | -19.65 |
2003年5月 | 8478.48 | 8850.26 | +371.78 |
2004年5月 | 10227.27 | 10188.45 | -38.82 |
2005年5月 | 10192 | 10467.48 | +275.48 |
2006年5月 | 11367.78 | 11168.31 | -199.47 |
2007年5月 | 13062.75 | 13627.64 | +564.89 |
2008年5月 | 12818.34 | 12638.32 | -180.02 |
2009年5月 | 8167.41 | 8500.33 | +332.92 |
2010年5月 | 11009.6 | 10136.63 | -872.97 |
2011年5月 | 12810.16 | 12569.79 | -240.37 |
2012年5月 | 13214.16 | 12393.45 | -820.71 |
2013年5月 | 14839.8 | 15115.57 | +275.77 |
2014年5月 | 16580.26 | 16717.17 | +136.91 |
2015年5月 | 17859.27 | 18010.68 | +151.41 |
2016年5月 | 17783.78 | 17787.2 | +3.42 |
2017年5月 | 20962.73 | 21008.65 | +45.92 |
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夏場は、本当にパフォーマンスが悪いのか?日経平均とNYダウ
5月売って、9月半ばまで戻ってくるな、アメリカでは、10月末まで戻ってくるなということですので、5月の終値から10月の終値を比べたときに上昇していなければ、夏場のパフォーマンスが悪いと言えます。
過去30年の日経平均とNYダウの5月の終値と10月の終値を比べてみました。
結論から言うと「日本は、5月より10月の方が下落していることが多いがアメリカは10月の方が上昇している場合が多い」ことがわかりました。
日本は、5月の終わりから10月の終わりにかけては、株価が下落していることが多いのですが、アメリカでは、逆に上昇している回数の方が多くなっています。
「セルインメイ(SELL IN MAY)」は、アメリカやイギリスのアノマリーなのに日本が当てはまっていて、アメリカが当てはまらないという結果になりました。
詳しくみてみましょう。
日経平均の5月終値と10月終値を比較しての上昇下落
まずは、日経平均が5月の終値と10月の終値を比べたときに上昇しているか下落しているか過去30年で集計してみました。
〇日経平均の過去30年の5月終値と10月終値比較
上昇 | 下落 | |
---|---|---|
回数 | 13回 | 17回 |
割合 | 43.3% | 56.7% |
平均値 | +1314 | -2180 |
下落回数の方が、多くなっています。ちなみに9月の終値との比較だとさらに下落の回数が多くなっていて、60%となっています。
ただし、直近5年だと1回しか下落していなくて、上昇が多くなっています。
まとめると
となっています。
過去30年では、「セルインメイ(SELL IN MAY)」のアノマリー通りに夏場は上昇していることは少ないようですが、直近5年に限ると上昇している方が多くなっているということです。
〇日経平均 過去30年の5月終値と10月終値の比較(参考)
年 | 5月終値 | 10月終値 | 差 |
---|---|---|---|
1988年 | 27417 | 27983 | +566 |
1989年 | 34267 | 35549 | +1282 |
1990年 | 33131 | 25194 | -7937 |
1991年 | 25790 | 25222 | -568 |
1992年 | 18348 | 16767 | -1581 |
1993年 | 20552 | 19703 | -849 |
1994年 | 20974 | 19990 | -984 |
1995年 | 15437 | 17655 | +2218 |
1996年 | 21956 | 20467 | -1489 |
1997年 | 20069 | 16459 | -3610 |
1998年 | 15670.8 | 13564.5 | -2106.30 |
1999年 | 16111.65 | 17942.08 | +1830.43 |
2000年 | 16332.45 | 14539.6 | -1792.85 |
2001年 | 13262.14 | 10366.34 | -2895.80 |
2002年 | 11763.7 | 8640.48 | -3123.22 |
2003年 | 8424.51 | 10559.59 | +2135.08 |
2004年 | 11236.37 | 10771.42 | -464.95 |
2005年 | 11276.59 | 13606.5 | +2329.91 |
2006年 | 15467.33 | 16399.39 | +932.06 |
2007年 | 17875.75 | 16737.63 | -1138.12 |
2008年 | 14338.54 | 8576.98 | -5761.56 |
2009年 | 9522.5 | 10034.74 | +512.24 |
2010年 | 9768.7 | 9202.45 | -566.25 |
2011年 | 9693.73 | 8988.39 | -705.34 |
2012年 | 8542.73 | 8928.29 | +385.56 |
2013年 | 13774.54 | 14327.94 | +553.40 |
2014年 | 14632.38 | 16413.76 | +1781.38 |
2015年 | 20563.15 | 19083.1 | -1480.05 |
2016年 | 17234.98 | 17425.02 | +190.04 |
2017年 | 19650.57 | 22011.61 | +2361.04 |
NYダウの5月終値と10月終値を比較しての上昇下落
次は、NYダウが5月の終値と10月の終値を比べたときに上昇しているか下落しているか過去30年で集計してみました。
〇NYダウの過去30年の5月終値と10月終値比較
上昇 | 下落 | |
---|---|---|
回数 | 19回 | 11回 |
確率 | 63.3% | 36.7% |
平均値 | +612.61 | -814.65 |
NYダウは、上昇回数の方が多くなっていて、5月より10月の終値の方が高くなっている場合が多いです。5月と9月を比べても上昇が18回となり、やはり上昇回数の方が多くなっています。
直近の5年も2015年を除いて4回上昇となっていますので、「セルインメイ(SELL IN MAY)」のアノマリーとは逆に5月に売らないで10月まで持っておいた方がいいという結果になっています。
〇NYダウ 過去30年の5月終値と10月終値の比較(参考)
日付 | 5月終値 | 10月終値 | 差 |
---|---|---|---|
1988年 | 2032.16 | 2148.65 | +116.49 |
1989年 | 2402.49 | 2645.08 | +242.59 |
1990年 | 2668.46 | 2442.33 | -226.13 |
1991年 | 2901.48 | 3069.1 | +167.62 |
1992年 | 3359.1 | 3226.3 | -132.80 |
1993年 | 3439.4 | 3680.59 | +241.19 |
1994年 | 3681.7 | 3908.12 | +226.42 |
1995年 | 4321.3 | 4755.48 | +434.18 |
1996年 | 5567.6 | 6029.38 | +461.78 |
1997年 | 7008.99 | 7442.1 | +433.11 |
1998年 | 9066.61 | 8592.1 | -474.51 |
1999年 | 10789.04 | 10729.86 | -59.18 |
2000年 | 10749.42 | 10971.14 | +221.72 |
2001年 | 10734.05 | 9075.14 | -1658.91 |
2002年 | 9944.9 | 8397.03 | -1547.87 |
2003年 | 8478.48 | 9801.12 | +1322.64 |
2004年 | 10227.27 | 10027.47 | -199.80 |
2005年 | 10192 | 10440.07 | +248.07 |
2006年 | 11367.78 | 12080.73 | +712.95 |
2007年 | 13062.75 | 13930.01 | +867.26 |
2008年 | 12818.34 | 9325.01 | -3493.33 |
2009年 | 8167.41 | 9712.73 | +1545.32 |
2010年 | 11009.6 | 11118.49 | +108.89 |
2011年 | 12810.16 | 11955.01 | -855.15 |
2012年 | 13214.16 | 13096.46 | -117.70 |
2013年 | 14839.8 | 15545.75 | +705.95 |
2014年 | 16580.26 | 17390.52 | +810.26 |
2015年 | 17859.27 | 17663.54 | -195.73 |
2016年 | 17783.78 | 18142.42 | +358.64 |
2017年 | 20962.73 | 23377.24 | +2414.51 |
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秋に買って、次の年の5月に売れば利益が出るのか?
では、「セルインメイ(SELL IN MAY)」のアノマリーでは、5月に売って、10月に帰ってこいということは、「10月に買って次の年の5月に売る」という意味ととらえて、過去30年で10月の終値で買って、翌年の5月の終値で売った場合は、利益が出るのかどうかを検証してみました。
結論から言うと「日米ともSELL IN MAY(セルインメイ)のアノマリー通りに前年10月に買って翌年5月に売ると利益が出る」ことがわかりました。
詳しくみていきましょう。
日経平均の前年10月終値と5月終値を比較して売買した場合
まずは、日経平均が前年10月に買って、次の年の5月に売った場合に利益が出るのかを集計してみました。
〇日経平均の過去30年の前年10月終値と5月終値比較
利益 | 損益 | |
---|---|---|
回数 | 18回 | 12回 |
確率 | 60% | 40% |
平均値 | +2320 | -1924 |
利益回数の方が、多くなっています。前年の10月の終値で買って、翌年の5月の終値で売ると30年だと327.99%になり、約3.3倍になる計算です。
過去10年だと186.36%で約1.9倍、直近5年だと201.04%で約2倍となります。
「セルインメイ(SELL IN MAY)」のアノマリー通りに前年の10月に買って、5月に売ると利益が出ることがわかりました。
まとめると
となっています。
過去30年では、「セルインメイ(SELL IN MAY)」のアノマリー通りに10月に買って、5月に売るといつ始めても2017年の5月時点では、プラスの成績になっています。
過去30年間の平均損益率は、+5.2%となっています。
主な年数の損益率は、
過去年数 | 損益率 |
---|---|
30年 | +327.99% |
20年 | +267.25% |
10年 | +186.36% |
5年 | +201.04% |
3年 | +127.60% |
となっていて、いずれの年数もプラスとなっています。
特に日本では、過去30年といえば、1988年=2017年とバブルとバブル崩壊も含んでいますので、それでも利益が出ているのは優秀なトレード戦略といえるのではないでしょうか。
〇日経平均 過去30年の前年10月終値と5月終値比較(参考)
売り年 | 買い前年10月終値 | 売り5月終値 | 差 | 割合 |
---|---|---|---|---|
1988年 | 23329 | 27417 | +4088 | +17.5% |
1989年 | 27983 | 34267 | +6284 | +22.5% |
1990年 | 35549 | 33131 | -2418 | -6.8% |
1991年 | 25194 | 25790 | +596 | +2.4% |
1992年 | 25222 | 18348 | -6874 | -27.3% |
1993年 | 16767 | 20552 | +3785 | +22.6% |
1994年 | 19703 | 20974 | +1271 | +6.5% |
1995年 | 19990 | 15437 | -4553 | -22.8% |
1996年 | 17655 | 21956 | +4301 | +24.4% |
1997年 | 20467 | 20069 | -398 | -1.9% |
1998年 | 16459 | 15670.8 | -788.20 | -4.8% |
1999年 | 13564.5 | 16111.65 | +2547.15 | +18.8% |
2000年 | 17942.08 | 16332.45 | -1609.63 | -9.0% |
2001年 | 14539.6 | 13262.14 | -1277.46 | -8.8% |
2002年 | 10366.34 | 11763.7 | +1397.36 | +13.5% |
2003年 | 8640.48 | 8424.51 | -215.97 | -2.5% |
2004年 | 10559.59 | 11236.37 | +676.78 | +6.4% |
2005年 | 10771.42 | 11276.59 | +505.17 | +4.7% |
2006年 | 13606.5 | 15467.33 | +1860.83 | +13.7% |
2007年 | 16399.39 | 17875.75 | +1476.36 | +9.0% |
2008年 | 16737.63 | 14338.54 | -2399.09 | -14.3% |
2009年 | 8576.98 | 9522.5 | +945.52 | +11.0% |
2010年 | 10034.74 | 9768.7 | -266.04 | -2.7% |
2011年 | 9202.45 | 9693.73 | +491.28 | +5.3% |
2012年 | 8988.39 | 8542.73 | -445.66 | -5.0% |
2013年 | 8928.29 | 13774.54 | +4846.25 | +54.3% |
2014年 | 14327.94 | 14632.38 | +304.44 | +2.1% |
2015年 | 16413.76 | 20563.15 | +4149.39 | +25.3% |
2016年 | 19083.1 | 17234.98 | -1848.12 | -9.7% |
2017年 | 17425.02 | 19650.57 | +2225.55 | +12.8% |
NYダウの前年10月終値と5月終値を比較して売買した場合
次は、NYダウが前年10月に買って、次の年の5月に売った場合に利益が出るのかを集計してみました。
〇NYダウの過去30年の前年10月終値と5月終値比較
利益 | 損益 | |
---|---|---|
回数 | 26回 | 4回 |
確率 | 86.7% | 13.3% |
平均値 | +814.34 | -768 |
NYダウも利益回数の方が多くなっています。ただし、NYダウは、基本的には30年間だとほぼ上場基調になっていますので、前年10月に買って次の年の5月に売れば利益が出るのは当たり前と言えます。
実際に30年間では、1987年10月に最初に買う場合を想定していますが、1987年10月に買って、売買を繰り返すより、2017年5月まで持っていて売ったほうが利益が大きくなっています。
〇1年で売買した場合とホールドした場合の利益率の比較
1年で売買 | ホールドした場合 | |
---|---|---|
30年 | +641.14% | +807.41% |
20年 | +348.01% | +281.68% |
10年 | +167.98% | +150.49% |
5年 | +144.38% | +160.06% |
3年 | +119.47% | +120.54% |
前年の10月で買って翌年の5月で売り1年で売買を繰り返した場合と30年前、20年前などそれぞれの前年の10月に買ったままホールドして2017年5月に売った場合の比較です。
過去20年だけ1年で売買を繰り返した場合に利益率が高いですが、他は、全部ホールドしたほうが利益率が高くなっています。
今のような高値掴みしなければ、NYダウは、バイ&ホールドの方が利益率が高くなる可能性が高いようです。
〇NYダウ 過去30年の前年10月終値と5月終値比較(参考)
売り年 | 買い前年10月終値 | 売り5月終値 | 差 | 割合 |
---|---|---|---|---|
1988年 | 2596.28 | 2032.16 | -564 | -21.7% |
1989年 | 2148.65 | 2402.49 | +254 | +11.8% |
1990年 | 2645.08 | 2668.46 | +23 | +0.9% |
1991年 | 2442.33 | 2901.48 | +459 | +18.8% |
1992年 | 3069.1 | 3359.1 | +290 | +9.4% |
1993年 | 3226.3 | 3439.4 | +213 | +6.6% |
1994年 | 3680.59 | 3681.7 | +1 | +0.0% |
1995年 | 3908.12 | 4321.3 | +413 | +10.6% |
1996年 | 4755.48 | 5567.6 | +812 | +17.1% |
1997年 | 6029.38 | 7008.99 | +980 | +16.2% |
1998年 | 7442.1 | 9066.61 | +1624.51 | +21.8% |
1999年 | 8592.1 | 10789.04 | +2196.94 | +25.6% |
2000年 | 10729.86 | 10749.42 | +19.56 | +0.2% |
2001年 | 10971.14 | 10734.05 | -237.09 | -2.2% |
2002年 | 9075.14 | 9944.9 | +869.76 | +9.6% |
2003年 | 8397.03 | 8478.48 | +81.45 | +1.0% |
2004年 | 9801.12 | 10227.27 | +426.15 | +4.3% |
2005年 | 10027.47 | 10192 | +164.53 | +1.6% |
2006年 | 10440.07 | 11367.78 | +927.71 | +8.9% |
2007年 | 12080.73 | 13062.75 | +982.02 | +8.1% |
2008年 | 13930.01 | 12818.34 | -1111.67 | -8.0% |
2009年 | 9325.01 | 8167.41 | -1157.60 | -12.4% |
2010年 | 9712.73 | 11009.6 | +1296.87 | +13.4% |
2011年 | 11118.49 | 12810.16 | +1691.67 | +15.2% |
2012年 | 11955.01 | 13214.16 | +1259.15 | +10.5% |
2013年 | 13096.46 | 14839.8 | +1743.34 | +13.3% |
2014年 | 15545.75 | 16580.26 | +1034.51 | +6.7% |
2015年 | 17390.52 | 17859.27 | +468.75 | +2.7% |
2016年 | 17663.54 | 17783.78 | +120.24 | +0.7% |
2017年 | 18142.42 | 20962.73 | +2820.31 | +15.5% |
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5月の株アノマリー「セルインメイ(SELL IN MAY)」は本当か? まとめ
5月の株アノマリー「セルインメイ(SELL IN MAY)」は本当か?を日経平均とNYダウで検証してきました。
通常で使われている「5月に株が下落する」という意味では間違っていて、日米とも上昇している方が多いことがわかりました。
実際に格言通りに行動した場合は、5月に売って10月に帰ってくるということは、10月に買って翌年の5月に売るという意味ととらえて、10月の終値で買って、翌年の5月の終値で売った場合は、日米とも利益が出ることがわかりました。
特に日本では、バブル崩壊を期間に含んでいても利益が出ることは、特筆に値するのではないでしょうか。
2017年の5月の終値で売った場合は、過去1年~30年までどの年でも利益が出ていますので、優秀なトレード戦略であると言えます。
実際にこの通りにトレードするには、今年2018年の10月の終値で買って、2019年の5月の終値で売るというトレードになります。
今年は、10月に5月の株アノマリー「セルインメイ(SELL IN MAY)」通りにトレードしてみるのも面白いのではないでしょうか。
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2018年と2019年のセルインメイはどうだったのか?
2018年と2019年のセルインメイはどうだったのでしょうか?
2018年 5月の始値と終値の差 -306.21円
2019年 5月の始値と終値の差 -1322.53円
とどちらも5月は下落でした。
一般的な「5月に売れ=5月は下落」が通用した年でした。
2018年 5月の終値と10月の終値の差 -281.36円
2019年 5月の終値と10月の終値の差 +855.19円
こちらは、2018年は夏枯れになり10月まで下落となっていますが、2019年は、10月9日の時点では、10月のほうが高く過去30年の分析と同じで上昇していました。
2018年10月終値から2019年5月終値まで比較 -1319.27円
こちらは、30年の分析結果とは異なり下落となっていました。10月に買って5月に売っていたら大きな損になるところでした。
2018年は、こうしてみると過去の分析結果と異なった年と言えるでしょう。