今世紀最初の株価暴落/インターネットバブルとは?

高い株価推移が続くと、今後さらなる株価上昇が期待できそうに思う人もいるでしょう。
しかし一方で、株価上昇は必ず、いつかの株価下落に続くものとも言えます。

とくに急激な株価の大幅下落は「暴落」と呼ばれます。そして、暴落を呼び起こす最も大きなものが、バブル経済(バブル景気)です。

本記事では、21世紀に入ってすぐに起きたバブル経済崩壊・暴落である「インターネット・バブル」について、それがどんなものだったのか、投資家や社会にどのような影響を及ぼしたのか、その中で失敗しないための防御策はなんだったのか、について説明します。

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21世紀に起きた最初のバブル経済とは

投資にあたっては、過去の事例に学ぶことが大変多くあります。

とくに、今後起きる可能性のある株価高騰と暴落については、最も近い「過去の事例」である、21世紀のバブルを振り返るのがよいでしょう。

21世紀で最初に起きたバブルが、2000年頃の「インターネットバブル」です。

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インターネットバブル(2000年頃)とは

歴史上、ほとんどのバブル経済は、新たなテクノロジーの出現とともに起きています。

2000年前後、急速に社会を変えた新しい技術「インターネット」の登場により、はなはだしい勢いのインターネット銘柄ブームが起き、その後とんでもない暴落をたどった「インターネット・バブル」は、まさにそのようなバブル経済の典型です。

2000年の高騰と2001年の暴落

20世紀の終わりに急速に普及したインターネット技術は、それまでの社会を根底からくつがえし、その結果、インターネット関連企業銘柄の株価を高騰させました。

高騰した銘柄は、現在なら誰でも知っているようなものから、いまでは誰も知らないようなものまで、様々です。アマゾンのようなインターネット通販、あるいはシスコシステムズのようなインターネットを支えるバックボーン企業などは、2000年頃には、年平均15%程のリターンが継続すると固く信じられ、きわめて高い株価水準に達していました。

こうしたインターネット関連銘柄の株価は、1999年ころに高騰へさしかかり、2000年には頂点に達し、2000年の中頃によろめきだして、2001年には完全に暴落の一途をたどりました。

株価下落率は90%前後

アマゾンは、2000年の高値時に70ドル以上だった株価を、2001年以降には5ドルほどまで落とし、下落率は実に90%を超えました。
シスコは、2000年のやはり高値時は80ドル以上、翌年以降は11ドルへ暴落、下落率は86%以上です。

ご存知の通り、その後のアマゾンは完全にV字回復から未踏の領域へと達し、現在に至ってさらなる高値を記録しています。シスコも、そこまでではないにせよ、2017年6月時点で31ドルまで回復しています。(→YAHOO!株価

しかし、インターネットバブルにうかされた企業は、アマゾンやシスコだけではありません。ほかの、ただ社名に「ドットコム」とつけただけの無数の会社も、2000年頃の高騰から2001-02年に暴落、ほとんどはそのまま消えていったといいます。

インターネット・バブルの原因

2000年の第一四半期だけで、1009ものネット関連新興企業が、157億ドルもの資金を調達したと言います。

その直前の四半期には、なんと159件ものIPOが成功を収めていたといい、そこから市場全体がだんだんと、熱に浮かされたように過剰な期待をつのらせていくようすが想像されます。

メディアも、投資家も、証券会社も

市場の高騰を招いたのは、投資家どうしの間での過熱ぶりだけではありません。株式市場の外側でも、インターネット関連の雑誌が次々に出版され、期待をあおりました。

また、それまで証券会社に問い合わせなければわからなかった株式投資関連情報を、インターネットのおかげでどこでも、なんでも、誰でも見れるようになったことも、バブルの長期化を招いた要因となったと言われています。

誰もが過去の株価チャートや今後の利益見通しを見られるようになり、みんなが確実な将来予測ができるようになった、かのような幻想におぼれた、というのです。

しかも、投資のプロたるべき証券会社すら、この過剰な市場の高まりに油を注いだといいます。引受手数料に目がくらみ、安易に取引を引き受けてしまった、というのです。

投資家も、メディアも、証券会社も、すべて一緒くたになって突き進んだ結果が、前述のバブル崩壊による、90%にもおよぶ株価大暴落だったのです。

予防策はあったのか

こうしたバブルのさなかにあって、失敗しないための方法はあったのでしょうか?

こうしたときに大きな失敗を犯すのは、「相場の過熱に身を任せてしまうタイプ」、つまり、雰囲気にのせられてしまい、冷静に考えるととても手を出さないような、無謀な賭けに出てしまうタイプの投資家だ、と、経済学者のバートン・マルキールは言います。

インターネットバブルで失敗した人は、「ドットコム企業」の時価総額が極限まで膨れ上がった時に、「まだ上がるだろう」と期待したまま、その超高値で買った人です。超高値のドットコム企業がその直後に倒産したとき、株を買ったばかりの彼らは、文字通り全財産をなくした、といいます。

バブルにおいて失敗しないための方法は、まさに「のせられないこと」、これに尽きる、とマルキールはいいます。

まとめ:冷静さを失わないこと

いわば、社会全体の群集心理によってつくられたインターネット株の高値相場は、もろく崩れやすい砂上の楼閣と言わざるを得ませんでした。しかし、そのバブルの雰囲気にからめとられてしまった人は、それが砂上の楼閣だと気づかないのです。

それが結局は一時の高まりでしかない、と気づいていた人や、株式本来の価値(ファンダメンタル価値)とあまりにかけ離れている、と(なかば常識的な感覚で)感じていた人だけが、バブルの高波に飲まれずに済んだのではないでしょうか。

投資は、リスキーで無謀なギャンブルではありません。どんな状況でも、地に足をつけ、冷静さを失わずに行動することを、忘れないようにしましょう。

 

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