2018年6月13日(日本時間は6月14日午前3時)にFOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利発表があります。
今回は、利上げ確実と言われていますので、利上げ後のドル円為替が円安円高どっちに動くかを考察しましょう。
【利上げ後】6月13日(日本時間14日午前3時)以降は、一旦円安になってから、円高なりました。
FOMC(米連邦公開市場委員会)の声明での利上げ発表後は、110.4円から110.8円まで円安になりましたが、パウエルFRB理事長の会見で利上げ回数が増えるとの見通しでドル売りが出て、円高になり、7時台には110.1円台まで円高が進みました。
このページの目次
FOMC(米連邦公開市場委員会)の日程と日本時間
まずFOMC(米連邦公開市場委員会)の日程と日本時間を確認しましょう。
現地時間:6月13日午後2時
日本時間:6月14日午前3時
・パウエルFRB議長定例記者会見
現地時間:6月13日午後2時30分
日本時間:6月14日午前3時30分
政策金利発表は、日本時間では14日の午前3時と真夜中になります。
その30分後にパウエルFRB議長の定例記者会見があります。
利上げ以上に、このパウエルFRB議長の会見で語られることでドル円為替が上下する可能性が高いです。
3月のパウエルFRB議長の会見では、タカ派的な発言があったのですが、市場予想よりやや抑えめだったことで円高になりました。
3月21日には106円台だったドル円為替が、23日には、104円台まで下落しています。
パウエルFRB議長の会見の内容に注目していきたいと思います。
過去のFOMCの利上げ後のドル円為替の傾向
では、過去のFOMCで利上げがあったときは、円高・円安どちらに傾向ていることが多いのでしょうか?
最近の利上げの時期は、
となっております。
2015年、2016年は1回、2017年は3回の利上げが行われています。
直近の2017年と2018年の利上げ後のドル円為替がどうなったか見てみましょう。
2017年3月 FOMC利上げ 円高
・利上げ前後のドル円チャート
2017年3月のFOMCは現地時間の15日、日本時間の16日の深夜に利上げが発表されました。
チャートを見てみるとFOMC直前までは利上げ期待で円安になっていますが、FOMCが始まると円高になっています。
株や為替では、イベント内容を先取りして期待で上昇して、実際にそれが起こったら、利益確定で下落するというパターンが多いです。
2017年3月のFOMCの利上げもこのパターンと言えるでしょう。
2017年6月 FOMC利上げ 円安
・利上げ前後のドル円チャート
2017年6月のFOMCは現地時間の14日、日本時間の15日深夜に利上げが発表されました。
チャートを見てみるとFOMCまでは、トランプ大統領のロシア疑惑が5月下旬にあり、114円台から109円台まで大きく円高になっていました。
6月の利上げは、声明とイエレンFRB議長の会見内容で、バランスシートの縮小発表や2017年中の利上げがあと1回行われることが維持されたことなどから、タカ派だと捉えられて、ドルが買われて、円安になっています。
その後、米経済指標が上振れして、114円台に戻る円安になっています。
2017年6月のFOMCの利上げは、利上げ回数維持などで金融引き締めを続けるタカ派的な発言で円安になったと言えます。
2017年12月 FOMC利上げ 円高
・利上げ前後のドル円チャート
2017年12月のFOMCは現地時間13日、日本時間で14日の深夜に利上げが発表されました。
チャートを見てみると13日から円高になっています。
事前に2018年の利上げ回数が3回から4回になるのではという期待があり、それが反映されて円安になっていたのですが、FOMCの声明では2018年の利上げ回数を3回とすると発表され、ドルが売られて円高になりました。
発表直後にその日の安値を記録しています。
その後、トランプ大統領の税制改革法案が成立する見込となり、円安になっています。
2017年12月の利上げは、事前の期待を下回る発表だったことで円高になったと言えます。
2018年3月 FOMC利上げ 円高
・利上げ前後のドル円チャート
2018年のFOMCは現地時間21日、日本時間22日の深夜に利上げが発表されました。
発表されたあとは、円高になっており、22日23日と円高が進んでいます。
パウエルFRB議長の会見がタカ派的だったのですが、期待より抑えめだったことでドル売りが出ました。
その後は、米GDPの上昇修正や月末需要などでドルが買われて円安になっていきました。
2018年3月の利上げも事前の期待を下回る発表だったことで円高になりました。
過去のFOMC利上げ後のドル円為替のまとめ
過去のFOMCの利上げ後のドル円為替の動きを見てみると
2.事前の期待を上回り円安
と2つのパターンとなっております。
利上げ自体は、ほぼ織り込み済みとなっていることから、今後の利上げ回数やパウエルFRB議長のインフレや景気に対する発言が事前の期待を下回るか上回るかで円安・円高が決まっているようです。
ただし、FOMCでの利上げの発表は数日しか影響せず、その後は、米経済指標や政治情勢など通常の要因で上昇下落の推移が決まっていくという形です。
FOMCの利上げでは、事前に市場でどのようなコンセンサスがあったかを確認して、声明文やパウエルFRB議長の会見を聞いて、市場のコンセンサスと比較して、ドル円為替の推移が、円高か円安かが決まっていくので、FOMCの発表だけで決まるのではないということを覚えておきたいです。
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2018年6月のFOMCの利上げ後のドル円為替は円安・円高どっち?
私の予想は、「円安」になるです。
今回は、本日開かれている米朝首脳会談が平和的に終わりそうで、地政学的リスクが後退します。
この影響が大きく、円安になっていくと思われます。
FOMC(米連邦公開市場委員会)の利上げの市場に与える影響が小さく、円安傾向がそのまま続くのではないかと予想します。
FOMC(米連邦公開市場委員会)でも、直前の米経済指標が予想を上振れする場合が多く、特に米雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが増加し、失業率は2000年以来18年ぶりの低水準となっております。
力強い米経済を背景にタカ派的な発言が出てくると思われ、前回は、6人が2018年の利上げ回数を4回にするとドットチャートに示されていましたが、人数が多くなる可能性があると思っております。
今回のFOMCの利上げは、強い米経済指標を背景にタカ派の発言になり、円安になると予想します。
ドル円為替のレンジは、111円台半ばまでの円安になるのではと予想します。
このところ注目の集まっている高スワップ通貨のトルコリラについても記事を公開しました。→利率17.75%!トルコリラ大上昇!を予想する2つの理由
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