【今週のドル円 見通しとレンジ予想】G20会議で米中関係改善期待も、経済減速懸念が上値重し(2018年11月26~30日)

先週は、世界景気減速懸念などが重荷となった一方で、資源国通貨などリスク資産からドルへの資金移動が見られ、底堅く推移したドル円レートですが、今週は週末にG20首脳会議を控えており、それまで頭重い展開が続きそうです。

今日までの概況をまとめつつ、今週のドル円レートレンジ予想を発表します。

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先週のドル円概況

先週19~23日のドル円レートは、高値113.214円から安値112.304円のレンジで推移し、前週終値比では小幅に上昇しました。

・ドル円 2時間足(19~23日)

振り返り:地合い弱いもドル買い起き底堅い展開

来年の米利上げ打ち止め観測が強まるなか、週初19日(月)のドル円は軟調に推移し、さらに20日(火)0時発表の米NAHB住宅市場指数の大幅下振れが市場心理を冷やしたことで、レートは週安値の112.304円まで落ち込みました。

しかし20日夜の米住宅着工件数は逆に上振れとなり市場心理が回復、さらに資源価格の低迷するなか、資源国の通貨から米ドルへの資金シフトが起きたことで、21日(水)は反発、一時は高値113.20円を上回る水準まで上げました。

ただ、以前から続く米中摩擦や世界的な景気減速への懸念からドル買いの勢いは限られ、海外市場が祝日で休場となった22日(木)から中日となった23日(金)には再び軟調な展開に回帰、113円手前の112.952円で週を引けました。

今週のドル円見通しとレンジ予想

今日26日(月)のドル円は、高値113.288円から安値112.896円のレンジで堅調に推移しており、先週終値比では小幅に上昇しています。

・ドル円 5分足(26日)

オープンでは112.90円周辺で始まったものの、アジア株が堅調な展開を見せたことも支えとなり、きょう10時ころから一気に上昇して113円台を上抜け、14時現在は113.20円周辺で落ち着いています。

今週の経済イベント:G20会議が焦点も頭重いか

今週は、世界景気減速や米中摩擦が相場の重荷となりそうななか、週末30日(金)にアルゼンチンで予定されているG20首脳会議が大きな注目を集めそうです。

この際には米トランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談も行われるとみられており、米中貿易摩擦の収束へ向けた歩み寄りとなった場合は相場に好影響を及ぼしそうです。

ただ、G20首脳会議ではサウジ記者事件への関与が疑われているサウジのムハンマド皇太子も出席予定となっており、事件に関連して不透明感が強まるおそれもあり、注意が必要です。

そのほか、28日(水)には米・GDPや住宅販売件数など、29日(木)には米・個人消費支出などの重要指標が発表予定となっており、その後のFOMC議事要旨内容にも注目が集まりそうです。

今週のドル円レンジ予想

今日のドル円レート見通しは、高値113.75円から安値112.25円のレンジを予想します。

今日のレンジ予想/ドル円見通しと推移

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今週の米国関連イベントスケジュール

米・ドル円に関する今週の経済イベントとして、下記が予定されています。

27(火)23時 9月住宅価格指数(前月比、前回値0.3%、今回予想0.4%)
27(火)23時 7-9月期四半期住宅価格指数(前期比、前回値1.1%)
27(火)23時 9月ケース・シラー米住宅価格指数(前回値213.72)
27(火)23時 9月ケース・シラー米住宅価格指数(前年同月比)(前回値5.5%、今回予想5.3%)
27(火)24時 11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)(前回値137.9、今回予想135.5)

28(水)21時 MBA住宅ローン申請指数(前週比、前回値-0.1% )
28(水)22時半 7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値、前期比年率、前回値3.5%、今回予想3.5%)
28(水)24時 10月新築住宅販売件数(年率換算件数、前回値55.3万件、今回予想58.0万件)
28(水)24時 10月新築住宅販売件数(前月比、前回値-5.5%、今回予想4.9%)
28(水)24時 11月リッチモンド連銀製造業指数(前回値15、今回予想16)
28(水)26時 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言

29(木)22時半 前週分新規失業保険申請件数(前回値22.4万件、今回予想22.0万件)
29(木)22時半 10月個人消費支出(PCI)(前月比)(前回値0.4%、今回予想0.4%)
29(木)22時半 10月個人所得(前月比)(前回値0.2%、今回予想0.4%)
29(木)22時半 10月個人消費支出(PCIコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比、前回値0.2%、今回予想0.2%)
29(木)24時 10月住宅販売保留指数(前月比)(前回値0.5%、今回予想0.8%)
29(木)28時 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

30(金)23時45分 11月シカゴ購買部協会景気指数(前回値58.4、今回予想58.5)
30(金) G20首脳会議(アルゼンチンで開催、12月1日まで)

今日のレンジ予想/ドル円見通しと推移

 

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