14日ドル円予想 英EU離脱に進展、米指標支えに地合いはリスクオンか(2019/3/14 木曜日)

今週のドル円FXレートは、英のEU離脱にまつわる一進一退の状況に振らされて、方向感なく推移しています。ただ、堅調な米経済や米中協議の進展が下支えとなっており、市場はややリスクオンに傾いているとも言えます。

今週の市況を振り返りつつ、今日の米ドル円FXレートレンジ予想を発表します。

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今週の米ドル円FX概況

今週11日~14日の米ドル円FXレートは、高値111.468円から安値110.878円のレンジで方向感なく推移しています。

・ドル円FX 1時間足(11日~14日)

今週のドル円の方向感のなさは、英EU離脱の関して一進一退の報道が大きく影響しています。

英離脱問題は一進一退、ドル円方向感失う

週初11日(月)、英離脱の事態前進への期待感から堅調に始まったドル円は、つづく12日(火)に英・EU間で離脱案合意が行われたことでさらにリスクオンが進み、週高値圏となる111.40円台をつけました。

しかし13日(水)にかけては、同離脱案を英下院が否決し、「合意なき離脱」が実現される可能性が首をもたげつつも、そうはならないだろうという楽観的観測も浮上するなど、好材料・悪材料が錯綜し、ドル円も111.30円付近を上下に振らされる展開となりました。

昨夜の13日NY時間には、市場が注目を寄せるもう一つのリスクである米中通商協議について、トランプ米大統領から「対中合意は急がない」との発言が出たことで見通しが悪化、ドル円は一時111.00円台まで円高が進みました。

しかしその後、英議会で「合意なき離脱」が僅差で否決されると、英離脱に関し最悪の事態は回避されるとの安心感から、再びドル買いに勢いがつき、レートは111.30円台まで上昇しています。

底堅い米経済指標が市場けん引

このように、英・EU離脱関連で情報の出入りが激しい一方で、今週発表されている米経済指標は概ね底堅く、こちらが相場の支えとなっています。

11日(月)の米小売売上高は予想上振れ、12日(火)のCPIはやや冴えない内容となるも、昨日13日(水)には、2月PPIなどが予想下振れとはいえ底堅く、またMBA住宅ローン申請指数(前週比)は大幅上昇となるなど、今週の米経済指標の結果は、米経済がいまだ堅調であることを示すものとなっています。

今日の米ドル円FX見通しと為替予想

今日14日(木)の米ドル円FXレートは、高値111.506円から安値111.147円のレンジで、堅調(円安方向)に推移しています。

・米ドル円FXレート 5分足(14日)

昨日のNY時間は、英議会の「合意なき離脱」否決を受け地合いが改善、ドル円は111.20円付近を強含みで推移したほか、米株も上昇で引けています。

この地合いを受け継いで、今日東京時間のドル円は111.20円付近でスタートしましたが、10:00頃になると、今日から始まる日銀金融政策決定会合に関し、日銀が追加緩和策を講じる可能性への思惑が浮上、円売り・ドル買いが進んで111.45円付近まで円安となりました。

ただ、今日のドル円レートは、欧州時間の動向に注目が集まりそうです。

今夜欧州時間、英議会では、合意なき離脱を否決したうえでの離脱延期の是非について採決が行われる予定となっています。大勢の見通しとしては離脱延期が可決されるものとなりますが、「合意なき離脱」の否決がわずか4票差であったことから、勢力が一枚岩ではなく、見通しが未だ不透明であることは想像に難くありません。

米中協議の進展、また米経済の堅調さが下支えとなりつつも、英議会の進展次第で大幅な円高となる可能性には注意すべきでしょう。

また、今夜の米新築住宅販売件数なども、上下に振れた場合はレートに影響する可能性があるため、注目となります。

今日の米ドル円FXレート予想

今日の米ドル円FXレート見通しは、こちらのURLにてご確認ください。

→今日の米ドル円FX レンジ予想

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今週の米国関連イベントスケジュール

今週予定されている米国の経済指標公表などのスケジュールは、下記の通りです。
※状況に応じ変更となる可能性があります。

3/14(木)21:30 前週分失業保険継続受給者数(前回値 175.5万人)
3/14(木)21:30 2月輸入物価指数(前月比)(前回値 -0.5%、今回予想 0.3%)
3/14(木)21:30 前週分新規失業保険申請件数(前回値 22.3万件、今回予想 22.5万件)
3/14(木)21:30 2月輸出物価指数(前月比)(前回値 -0.6%、今回予想 0.1%)
3/14(木)23:00 1月新築住宅販売件数(年率換算件数)(前回値 62.1万件、今回予想 62.5万件)
3/14(木)23:00 1月新築住宅販売件数(前月比)(前回値 3.7%、今回予想 0.6%)

3/15(金)21:30 3月ニューヨーク連銀製造業景気指数(前回値 8.8、今回予想 10.0)
3/15(金)22:15 2月鉱工業生産(前月比)(前回値 -0.6%、今回予想 0.4%)
3/15(金)22:15 2月設備稼働率(前回値 78.2%、今回予想 78.5%)
3/15(金)23:00 3月ミシガン大学消費者態度指数・速報値(前回値 93.8、今回予想 95.6)
3/15(金)29:00 1月対米証券投資(短期債除く)(前回値 -483億ドル)
3/15(金)29:00 1月対米証券投資(前回値 -331億ドル)

→今日のドル円為替レート 市況情報へ

 

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