ボラティリティー・インデックスが日米で最低水準で推移しています。過去の例を見るとボラティリティー・インデックスが低水準で推移した後には、極端に相場があれることがあり暴落のサインとなっている場合があります。
ボラティリティー・インデックスとは?
ボラティリティー・インデックスとは、別名「恐怖指数」とも呼ばれて、将来の価格がどのくらい現在の価格から変動しているかを表す指数です。
日経平均VIは、日経平均株価の1か月後の変動率を表します。
日経平均のオプション取引の価格から計算しています。
日経平均のオプション取引は、日経平均の1か月後の価格を予想して、その価格で売買するという取引になります。
このオプション取引は、日経平均の1か月後の価格を市場が予想して売買するので、それから逆算して、1か月後にどれくらい株価が動くかを示した指数が、日経平均VIになります。
よって、現在の日経平均が大きく動いた時に、1か月後の日経平均とのかい離が大きくなると予想されるので、日経平均VIも大きくなる傾向にあります。
2011年の東日本大震災後には、70近くまで上昇、2016年の英国EU離脱の時にも40近くまで上昇しています。
通常は、20~30程度で推移していますので、大きく株価が動いた時には、日経平均VIも大きく動いています。
ボラティリティー・インデックスが日米とも最低水準で推移
ボラティリティー・インデックスが、日本と米国の両方で過去最低の水準で推移しています。
NYダウVIX指数 10.86(6/20)
上記のグラフで両方とも最低水準の赤線のところに現在があるとわかります。
NYダウのほうがわかりやすいですが、現在のボラティリティー・インデックスは、リーマンショックの前の2007年のころの値とほぼ同じです。
ボラティリティー・インデックスが低すぎると、その後に調整や暴落が来る確率が高いと過去のグラフからわかります。
嵐の前の静けさということか、ボラティリティー・インデックスが低すぎると市場が株価の変動が少ないと油断しているときと言えますので、何かの地政学的なリスクや経済的な変化があれば、その後に大きく株価が動く確率が高くなります。
暴落が来ると待ち構えたときと油断していた時の心理の差が、ボラティリティー・インデックスが低すぎる時期の後に大きく株価を動かす要因となっていると思われます。
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ボラティリティー・インデックスまとめ
ボラティリティー・インデックスが、低すぎる時期が続くとその後に調整や暴落が来ることが歴史的に繰り返しています。
現在のボラティリティー・インデックスは、かなり低い状態になりますので、今後、リーマンショック並みの暴落が来るかはわかりませんが、調整、暴落に備えてシミュレーションすることも必要ではないでしょうか。
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