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FOMC議事録 2017年9月
2017年9月19~20日に開催されたFOMC議事録が公表されました。
ポイント:FOMC議事録より
・大半の委員は、追加利上げはインフレが上昇する確信が持てる今後のデータ次第と指摘。
・多くの委員は、低インフレを一時的と指摘
・少数派からは、低インフレが続かなくなるまで利上げを先送りすべきとの懸念も
低インフレへの指摘が多く見られ、年内の利上げ確率を100%まで押し上げる内容にはなりませんでしたが、依然前向きに検討されています。
多くの委員から、「中期の(景気やインフレの)見通しがほとんど変わらなければ、追加利上げを実施される可能性が高い」との見解が示され、「年内3回の利上げ」という見通しは継続されています。
2017年のFOMC開催は、残り2回、11月と12月です。
議事録の中に「17年暮れごろに追加利上げを実施する可能性」とあることから、12月に利上げが行われる可能性が濃厚となってきました。
低インフレについては、イエレンFRB議長が「今年の低調なインフレは謎」「軟調なインフレが続けば金融政策の変更が必要」などと語り、委員からも「一時的な要因の影響が長期化する可能性もある」と懸念の声も上がっています。
しかしながら、NYダウは連日最高値を更新していますし、米国の景気は好調が続いています。大きく景気が後退しない限りは、年内3回目の利上げは実施されるのではないでしょうか。
FOMCとは…
連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略で、アメリカの金融政策を決定する会合のこと。年に8回開催される。
FOMC利上げ前後の日経平均の動き
FOMCが利上げを行う = アメリカの景気が良い
という図式が成り立ち、基本的にNYダウは上昇の方向へ進みます。
(参考:アメリカの利上げ予想とドル円への影響)
2017年に行われた2回(3月、6月)の利上げの際、日経はどう動いたか覚えているでしょうか?
2017年6月14日AM3:00 利上げ声明発表
2017年3月15日AM3:00 利上げ声明発表
利上げが発表された際の、日経平均株価とNYダウ平均株価は、チャートの通り値幅は限定的であまり動きませんでした。
事前に利上げの見通しが立ってる場合、株価、為替ともに織り込み済みとなっている場合が多く、発表内容にサプライズがない限り株価が大きく動くことは多くありません。
利上げ発表をにらんで前日に株を買うというよりは、今後の展望を読みながら事前に準備をした方が良さそうです。
年内12月に利上げが実施された場合…
景気拡大が続いていく=NYダウが上昇=日経も上昇
株価については、この方向性で考えても良いかもしれませんね。