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【2021年ドル円予想】6年連続陰線が実現か

ドル円為替

来る2021年、ドル円相場はどのような展開となるのでしょうか?

2020年は、新型コロナウイルス問題に米大統領選挙と、極めて大きな出来事が並んだ年となりました。とくに新型コロナ問題に関しては今後数年間にわたって世界経済に影響を及ぼすとも言われているものの、今後どのような展開をたどるのかはいぜん予測不可能と言わざるを得ません。

こうしたなか本稿では、次の3つのポイントから2021年のドル円相場を予想します。

・ドル円の年足
・米長期金利
・ドル円の月足と200日移動平均線とドル円レートの関係

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初の「5年連続陰線」、21年は?

トランプ大統領時代の4年間は円安のイメージがありますが、ドル円は年足で見ると実は2016年(オバマ大統領の最終任期年)から2020年まで5年連続で陰線が形成されそうな見通しです。

2000年以降で見ると、2012年から4年連続で陽線となっているものの、同じ色のローソクが5年続くのは今回が初めてです。


・ドル円年足チャート(画像はTrading View、以下同様)

続く2021年のドル円は、6年連続の陰線継続となるのか、それとも反転し陽線を形成するのか、という点が注目されます。

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米長期金利「1%」を巡る攻防

米トランプ政権では、米景気後押しのため、とくに2020年には新型コロナウイルス問題への対応のため、低金利政策が採られました。

その結果として米長期金利は低下が続き、2020年3月コロナショック時の10年債金利は一時0.4%を割れる極めて低い水準まで下落しました。こちらは2020年8月にようやく立ち直り傾向となり、2020年末現在は0.9%台と、大きな節目1.0%目前の水準まで戻しています。


・米10年債金利週足チャート

米長期金利の動きは、米ドルの値動きに相関することで知られていますが、2021年のドル円を占うには、米長期金利(米10年債金利)の1%を巡る攻防が注目されます。

こちらの鍵となるのが、2021年の次期バイデン米政権における経済政策です。バイデン政権が大型の追加経済対策を実行すれば、予算確保のための米国債大量発行→米債券価格下落→米金利上昇(1%超え)、となる可能性が高く、こちらを足がかりとしてドルが上昇し、ドル円レートは堅調に推移する可能性が高まります。

しかし一方では、2021年の米議会上院では共和党が優勢となる可能性が高く(2021年1月のジョージア州上院選の最終決戦待ち)、その場合はバイデン大統領の与党・民主党が主導する経済対策が米上院通過の際に規模縮小をやむなくされ、米国債の発行額が縮小→米債券価格上昇→米金利低下、となり、ドル売りでドル円レートも下落傾向となる可能性があります。

こうしたことから、2021年は早々に、バイデン政権下での経済対策規模の見通しと、それによって米長期金利がどう反応するのか、という点が注目です。

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月足200EMAと「100円の大節目」

ドル円の月足の200移動平均線(EMA:指数平滑移動平均)とドル円レートの関係について、トランプ大統領の誕生が決まった2016年11月以降は、レートが200EMAを上回る状態がほとんどどでした。
しかし本年9月に入ると、日本で菅総理誕生の際にレートが200EMAを下回り、現在もその状況が継続中です。


・ドル円月足チャートに200EMA

日足以上の期間の長い足において注目する投資家も多い200日EMAですが、2021年のドル円の月足ではレートが200日EMAの下に位置する状態が確定するのか、それともこれまで通り200日EMAの上にレートが位置するように反転するのか、という点が注目されます。

ただしレートが200EMAを下回っても、その先には高い確率で100円の大きな節目価格が存在するため、100円の節目付近での値動きには別途注意が必要です。

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「6年連続陰線」なるか?

ここまで述べてきたなかで、まず注意を引くのは、2020年で年足陰線が連続5年目、という点でしょう。

この状況から、2021年はドル円が6年ぶりに陽線となるかどうかが注目されます。

それにはまず、次期バイデン政権が始動したのち、現トランプ政権から持ち越される課題となる追加経済対策がどの程度の規模で実現されるのか、という点が重要となります。

その状況次第で米長期金利の方向感も決まってくると見られ、その先でテクニカル的な節目とどのようにレートが関わっていくのか、という一連の流れが、2021年のドル円の行方を占うシナリオとなりそうです。

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