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【9月10日 ドル円予想と根拠】リスクオン継続も、今夜の米指標で暗転か
このページの目次
今日9月10日のレンジ予想と根拠 サマリー
今日のドル円レンジにつき、アナリスト7名の予想を集計した結果、今日の予想平均値は106.80 – 107.62となっています。
本日の集計結果では、米中対立や香港・英国の悪材料が織り込み済みでリスクオンの動きから円安圧力が生じる、との予想が複数出ていた一方で、今夜の米・中小企業楽観指数と米・求人件数に下振れ観測が出ていることから円高圧力が強まる、との予想も複数あったことがわかっています。
今日までの流れ:好材料支えにドル買い優勢
先週末から今日にかけてのドル円相場は、106.70円台から107.50円近辺で堅調に推移しています。
米株一時反落でふらつきも押し返す
昨日東京時間のドル円は106.90円台でスタートした後一時107.00円台をつけるも押し戻され、続くロンドン時間も新材料を欠いた状況でそのまま106.90円台のまま推移しました。
NY時間に入ると、米ムニューシン財務長官が「日本との貿易合意近い」と発言したことが好感され107円台を回復、その後は米株の一時反落につられて押し戻されたものの、強気心理が継続してドル買いが再燃、107.30円手前まで上昇して昨日9日の取引を終えました。
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今日のドル円予想:リスクオン相場も今夜の米指標が暗雲
アナリストらが注目する今日のドル円材料としては、米中対立や香港・英国の悪材料が織り込み済みでリスクオンが続き円安圧力となる、との予想が複数あった一方で、今夜NY時間の米・中小企業楽観指数と米・求人件数に下振れ観測が出ていることが円高圧力となる、との予想も複数見られています。
米中や香港・英国の悪材料消化済みでリスクオン継続期待
先週末、米中対立について10月上旬に通商協議再開との発表があったほか、香港で逃亡犯条例改正案の撤回、英国で「合意なき離脱」回避法案が採択と、このところ継続してきた大きな悪材料につき、事態進展の兆しが見えたことで、市場ではリスクオンの動きに勢いがついています。
今週頭には、これらのリスク(米中対立、香港・英国の地政学的リスク)につき、結局具体的な進展は見られておらず先吹き不透明感が継続している、との見方からリスクオン後退の動きも見られたものの、今日になって、むしろ「これらの先行き不透明感はすでに現レートに織り込まれており、今の円安トレンドが想定以上に長くなる可能性」についての言及が出てきています。
今夜の米指標下振れ観測で円高警戒感
ただ一方では、今夜の米中小企業楽観指数や米・求人件数に下振れ観測が出ており、今日の相場で円高圧力が生じる、とのアナリスト予想も、複数出てきています。
今夜19時には米・NFIB中小企業楽観指数、また23時には米・求人件数(JOLT求職)が発表予定となっていますが、これらの経済指標が、ともに前月の水準を下回る見通しが立っています。
現在米経済に対する見通しは不安定なものとなっており、FRB(米中銀)が「米経済は緩やかな拡大基調」との見解を維持している一方で、米中貿易摩擦問題の激化、またそれに伴う米長短金利の逆転(逆イールド)や経済指標の下振れによって、リセッションが近いとの見解も根強くなってきています。
この状況下で、このところの市場は米経済指標の結果に敏感な反応を見せる傾向が続いており、もし今夜の主要経済指標が下振れとなった場合は、やはり米景気不安が再燃し円高トレンドへ回帰する可能性がある、というのが、これらアナリストの予想となっています。
この、米指標下振れによる円高予想と、米中や香港・英国の悪材料織り込み済みでの円安予想で、それぞれを支持するアナリスト数を比較した結果、より支持の多いほうが、今日の相場で材料視される可能性があります。予想の比較結果は、今日のドル円アナリスト予想まとめレポート(有料版)でご確認下さい。
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下値支持線への言及/米景気へ強気見通し浮上、別指標への予想も
アナリストらが注目する今日のドル円材料としては、この他にも米長期金利が1.60台となったことへの見解や、前日にユーロ・ポンドが上昇したことでのドル円への影響波及といった見通しが材料視されています。
こうした今日の予想材料が、何人のアナリスト予想レポートから言及されているかを集計し、最も言及の多かったものを今日の重要材料として解説しているのが、今日のドル円アナリスト予想まとめレポート(有料版)です。
本レポートでは、このほかにも、ドル円の動きに影響を与える様々な経済指標の発表スケジュールと、それぞれに対するアナリストの予想がタイムテーブル化され、一覧にまとめられています。今日FXトレードをお考えであれば、取引前に内容をご確認いただくことをおすすめいたします。
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