【今週/来週のドル円予想】9月1日関税発動後、トランプ政権の対中政策はどう出るか

今週のドル円市況を、ドル円FXアナリスト予想まとめレポートの予想内容とからめて解説し、また来週の相場予想を行います。

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今週のドル円市況 サマリー

月:円高104円から米中交渉期待増大、円安(↑106.13)
火:中国「電話協議聞いてない」と発表、円高(↓105.76)
水:米中懸念リスクオフやや後退、円安(↑106.12)
木:米中期待と米指標好調、円安(↑106.51)
金:9/1の対中関税発動控え慎重、円高(↓106.40)

今週の主な材料解説:9月1日後の米中対立の様相は?

今週は、先週末の米中対立激化によるリスクオフで大幅な円高からスタートしたものの、交渉再開期待の浮上と後退を繰り返しつつ先週中頃のレンジ106円台まで徐々に戻す展開となりました。

土日に出たトランプ米大統領の過激な言動に反応して、今週頭26日のドル円は、先週末高値比で2円を超える大幅な円高が発生しましたが、同日中にレートはひとまず106円台を回復、その後もおおむねじり高推移が続きました。

今週のドル円レートの底堅い推移を受け、一部では週初の大幅な下落につき、AI取引がヘッドラインに過剰に反応したため生じたものであり、投資家心理が総じて悲観一色とは限らない、との見方も出てきています。

市場の関心は9月1日関税発動の「前後」のトランプリスクへ

週末30日となってドル円は軟調地合いに転じていますが、こちらは9月1日(日)に控えた米の対中追加関税第四弾発動を前に、米中双方の出方を見極めようという手控えムードによるものと考えられています。

米経済指標の底堅さも手伝って、好材料が出れば素直な反応を見せるこのところのドル円市場ですが、先週末、あるいは7月FOMC後のような、何らかの節目イベントに前後して突如出される「トランプ発言リスク」に、市場は警戒感を高めざるを得ない状況となっています。

頭重い展開の中リスクオフ心理には変化も

しかし一方で、米中の双方が「関税応酬望まない」「対話を望む」といった歩み寄りの姿勢を示しており、さらに2020年の大統領選対策でこれ以上の株価下落は避けたいトランプ米大統領がなんらかの「見通し改善策」を打ってくるのではないかとの見方も浮上しており、今週頭にかけての強いリスクオフムードは大分後退していると見られます。

30日付のアナリストらのFX予想を集計したレポート(有料版)では、9月1日の関税発動とトランプリスクによる円高予想のほか、米景気の底堅さや米指標結果予想を手がかりとした円安予想も出てきています。集計の結果どちらの予想が今日の主流となっているかは、レポート本文でお読み下さい。
ドル円アナリスト予想まとめレポート(有料版)はこちら

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来週のドル円予想

来週のドル円相場は、9月1日の追加関税発動に前後して出る何らかの米中摩擦関連ヘッドラインに振らされるかたちで方向感が決まりそうです。

7月FOMCとジャクソン会合の記憶がうながす警戒

FRB(米中銀)は、7月末のFOMCならびに先週のジャクソンホール会合でも、米経済が緩やかに拡大見込みであり過度な利下げは必要なしとの姿勢をおおむね維持しています。

しかし米利下げの緩和効果により米景気拡大期待をうながし自身の2020年大統領選再選につなげたいトランプ米大統領は、前回のFOMC後にもサプライズ的な対中追加関税の決定によって経済見通しを意図的に悪化させ、FRBが「利下げせざるを得ない」ような状況を作ってきました。

今回の米中対立激化局面でトランプ米大統領は交渉再開期待をあおる発言を繰り返していますが、米中問題解決期待で景気見通しが改善しFRB利下げ見通しも後退、となれば、今までのトランプ米大統領が描いていた「米景気懸念をあおって利下げ実現という筋書き」からは遠のくとも言えるため、このまま交渉再開→見通し改善→合意へ といったシンプルなシナリオをたどるとは考えにくい、と言わざるを得ません。

米中対立を大統領再選への「カード」に利用か

こうした状況を背景とし、トランプ米大統領は9月1日以降も、米中問題を米利下げ強行のための「カード」として利用する可能性があると言えます。

大筋としては、米中懸念継続なら円高圧力、米景気底堅さ示す指標が下値支え、と考えられますが、今週頭までの展開と同様、来週も「トランプリスク」に関連するヘッドラインに相場が敏感に反応する展開となりそうです。

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来週の重要経済指標とドル円予想

また来週は、ISM製造業景況指数ADP雇用統計米8月失業率など、景気見通しに大きな影響を及ぼす経済指標も発表になります。

材料へ敏感な反応続くなか米指標へ高い関心

米中問題に関して材料に敏感な反応を示す相場が継続しそうな以上、こうした経済指標や経済イベントについては、アナリストらの最新の予想に目を光らせておく必要があります。

例えば、前回7月末のFOMCの直前に配信されたドル円FXアナリスト予想まとめレポート(有料版)では、一般的にドル安円高の流れとなる米利下げが確実視されていたにもかかわらず、アナリスト見解の分析結果として「ドル高円安」の予想が優勢であると解説、その後実際のレートは予想通り円安に振れ、予想的中させたかたちとなっています。

来週のドル円材料となる、米中問題、米経済指標、そのほか欧州情勢などがについても、いつどのように材料視され、円高・円安どちらに影響する見込みであるか、アナリストらの予想を集計して、そのうち最も主流なものがどの材料かを解説するレポートは、こちらでお申し込み下さい。

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