今週の米ドル/円予想 英EU離脱や米中協議進展でドル買い優勢か(2019/3/25~29 第五週)

先週の米ドル円FXレートは、世界景気減速懸念を受けてのFRBのハト派姿勢と、欧米で発表されたPMIの予想下振れがリスクオフの流れを呼び、大幅に円高が進みました。

先週の市況を振り返りつつ、今週と今日の米ドル円FXレートレンジ予想を発表します。

スポンサードリンク

先週の米ドル円FX概況

先週18日~22日の米ドル円FXレートは、高値111.694円から安値109.744円のレンジで、軟調(円高方向)に推移しました。

・ドル円FX 2時間足(18日~22日)

FRBハト派で円高へ

週の前半、市場は水曜日に予定されていたFOMCの結果に焦点を置いており、基本的には小幅な動きに終始しました。19日(火)にかけては英EU離脱問題の不透明感から111.10円台まで小幅に円高が進行したものの結局戻し、111.50円付近でFOMC発表を迎えました。

20日(水)NY時間(日本時間21日未明)のFOMC発表では、今年の米利上げが年内0回の見通しとされ、FRB(米中銀)のハト派姿勢が確認されたことで、市場ではドル売りが強まり、レートは一気に円高へと振れ、翌21日(木)までに110.30円の大幅な円高を付けたのち、下げ一服となりました。

週末欧米PMI下振れ、リスクオフ再燃

そのまま一時は111円台まで戻す可能性もあると見られたドル円レートですが、22日(金)の夕刻、欧州で立て続けに発表された3月PMI(景気指数)大幅に予想を下ぶれ、さらにNY時間には米の3月PMIも下振れたことで、リスクオフが進行、米長期債権が売られ長短金利が逆転する「逆イールド」が発生しました。

この逆イールドはリセッションの兆候として知られ、もともと世界景気減速への懸念がくすぶっていたところで、市場では一気にリスクオフの円高が引き起こされました。

22日昼間は110.70円付近で横ばいだった米ドル円レートですが、欧米のPMI発表が終わった22日NY時間には109.70円台まで下落、そのまま週下値圏となる109.90円台で週の取引を終えました。

今週・今日の米ドル円FX見通しとレンジ予想

今日25日(月)の米ドル円FXレートは、高値110.140円から安値109.709円のレンジで、方向感なく推移しています。

・米ドル円FXレート 5分足(25日)

110.00円すれすれでスタートした今日の米ドル円レートは、一時やや強含んで110.10円台に載せる場面があったものの、東京時間に日経平均が700円を超える大幅下落となると、米ドル円も歩調を合わせて109.70円台まで押し戻されました。

その後、日経が下値圏でこう着したあとは、米ドル円も下げ一服となりました。14:15現在は109.90円台とやや円安に戻してはいますが、先週同時刻と比べると1.7円ほど円高となり、やはり下値圏でこう着している印象です。

今週の米ドル円FXレート予想

今週の米ドル円レートに関しては、やや円安方向に戻しそうな感があります。

今週は米10-12月GDPやPCEデフレーターといった重要な経済指標が控えています。これらがよい結果となった場合は、ドル円反発のきっかけとなる可能性もあります。

また、今週再開が予定されている米中通商協議に関し、トランプ米大統領から「前向きな経緯をたどっている」との発言が出ていることも、やや市場の支えとなりそうです。

逆イールドのキーワードに過剰な反応を示した感のある今日の市場ですが、このところの米経済指標を見渡すと、基本的にそう弱い内容になっているとは言えず、また英EU離脱問題でポンド売りからのドル買いが出やすい地合いもあるため、サプライズがなければ、今週の米ドル円レートは上値を拡げる可能性があります。

今週のドル円レート見通しは、高値111.250円から安値109.50円のレンジを予想します。

今日の米ドル円FXレート予想

今日の米ドル円FXレート見通しは、こちらのURLにてご確認ください。

→今日の米ドル円FX レンジ予想

こちらの本サイト公式LINEアカウントを追加すると、米ドル円レートや株価のFX予想メールをお届けします。

友だち追加

スポンサーリンク

今週の米国関連イベントスケジュール

今週予定されている米国の経済指標公表などのスケジュールは、下記の通りです。
※状況に応じ変更となる可能性があります。

3/26(火)21:30 2月建設許可件数(年率換算件数)(前回値 134.5万件 (131.7万件)130.0万件)
3/26(火)21:30 2月建設許可件数(前月比)(前回値 1.4% (-0.7%)-1.3%)
3/26(火)21:30 2月住宅着工件数(前月比)(前回値 18.6%、今回予想 -0.8%)
3/26(火)21:30 2月住宅着工件数(年率換算件数)(前回値 123.0万件、今回予想 122.0万件)

3/26(火)22:00 1月ケース・シラー米住宅価格指数(前回値 212.96、今回予想 212.88)
3/26(火)22:00 1月住宅価格指数(前月比)(前回値0.3%、今回予想 0.4%)
3/26(火)22:00 1月ケース・シラー米住宅価格指数(前年同月比)(前回値 4.2%、今回予想 4.0%)
3/26(火)23:00 3月リッチモンド連銀製造業指数(前回値 16、今回予想 12)
3/26(火)23:00 3月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)(前回値 131.4、今回予想 132.0)

3/27(水)20:00  MBA住宅ローン申請指数(前週比)(前回値1.6%)
3/27(水)21:30 1月貿易収支(前回値 -598億ドル、今回予想 -575億ドル)
3/27(水)23:00 10-12月期四半期経常収支(前回値 -1248億ドル、今回予想 -1300億ドル)

3/28(木)21:30 10-12月期四半期GDP個人消費・確定値(前期比)(前回値 2.8%、今回予想 2.6%)
3/28(木)21:30 10-12月期四半期コアPCE・確定値(前期比)(前回値 1.7%、今回予想 1.7%)
3/28(木)21:30 前週分新規失業保険申請件数(前回値 22.1万件、今回予想 22.5万件)
3/28(木)21:30 前週分失業保険継続受給者数(前回値 175.0万人)
3/28(木)21:30 10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)(前期比年率)(前回値 2.6%、今回予想 2.4%)
3/28(木)23:00 2月住宅販売保留指数(前月比)(前回値 4.6%、今回予想 0.0%)
3/28(木)23:00 2月住宅販売保留指数(前年同月比)(前回値 -3.2%)

3/29(金)21:30 2月個人所得(前月比)(前回値 -0.1%、今回予想 0.3%)
3/29(金)21:30 1月個人消費支出(PCE)(前月比)(前回値 -0.5%、今回予想 0.3%)
3/29(金)21:30 1月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)(前回値 1.7%、今回予想 1.4%)
3/29(金)21:30 1月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)(前回値 0.2%、今回予想 0.2%)
3/29(金)21:30 1月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)(前回値 1.9%、今回予想 1.9%)

3/29(金)22:45 3月シカゴ購買部協会景気指数(前回値 64.7、今回予想 61.0)
3/29(金)23:00 2月新築住宅販売件数(前月比)(前回値 -6.9%、今回予想 2.1%)
3/29(金)23:00 2月新築住宅販売件数(年率換算件数)(前回値 60.7万件、今回予想 62.0万件)
3/29(金)23:00 3月ミシガン大学消費者態度指数・確報値(前回値 97.8、今回予想 97.8

→今日のドル円為替レート 市況情報へ

 

おすすめ記事

米国10年国債利回り・ドル円相関チャート

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください