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【号外・トルコリラ円】超高水準22%なるか?政策金利発表前のトルコ情勢まとめ(2018年9月12日)

高インフレのただなかにあるトルコで、明日13日(木)、政策金利の発表が予定されています。

市場では、トルコ中銀がインフレ対策に有効とされる利上げに踏み切るかどうかが大きな焦点となっています。

今週の相場を振り返りつつ、政策金利発表を控えたトルコ情勢をまとめ、トルコリラ相場見通しを発表します。

今週前半のトルコリラ円振り返り

今週前半のトルコリラ円は、高値17.363円から安値17.056円の取引レンジで、やや堅調ながらも小動きな展開となっています。

・トルコリラ円チャート 10日(月)~12日(水) 2時間足

まず月曜には、トルコ・第二四半期GDP(前年比)が発表されました。こちらは前回+7.4%に対し予想+5.3%のところ結果は+5.2%と、悪化予想をさらに下回る内容となりました。

GDP悪化、トルコ経済見通しに懸念も

ファンダメンタルズの強さから長期的には成長が期待されてきたトルコ経済ですが、このGDP発表を経て、市場ではトルコ経済の成長性にいささかの懸念も出始めているもようです。

エコノミストによっては、早ければ第三四半期にもトルコの成長率がマイナスに転じる可能性がある、とするコメントも出てきています。

市場の注目は政策金利に集中

ただ、このGDP発表をよそに、市場の注目はもっぱらあす13日の政策金利発表に移っているようです。

10日のGDP発表に対する市場の反応は薄く、報道が出た10日16時ころに比較的大きな下落が発生したものの、すぐに戻し、その後は狭いレンジのなかやや堅調な展開となっています。

政策金利発表とトルコリラ円見通し

本日12日(水)も小動きの展開は続いており、17.30円周辺のレンジで売り買い交錯の状況となっています。

市場の関心は明日の政策金利発表に移っていると見られます。トルコ中銀は明日13日(木)に政策金利を発表する予定となっています。

内容については、前回値17.75%に対し予想が22.00%と、もとより高水準であった金利がさらに20%の大台にのるものとされています。

金利をめぐる中銀と政権の「綱引き」

トルコは現在きわめて高いインフレ率に苦しんでおり、トルコ国民が銀行へ自国通貨リラから外貨への両替を急ぐなか、トルコ政権は「自国通貨買いでリラ下落に対抗を」と、焼け石に水とも思える声明を出すなど、危機感は高まる一方となっています。

そんななか、先々週の9月3日(月)に発表された消費者物価指数(CPI、前年比)は、前回値よりも上がる(=インフレが進行する)と見ていた市場予想をさらに上回る結果となっていました。

このような高水準なインフレを抑えるためには、政策金利の上昇が一定の効果があると考えられており、市場では、トルコ中銀が政策金利を上げることが期待されています。

しかし一方で、トルコで独裁政権をしくエルドアン大統領は、このところ悪化しつつある国内の政権支持率を上向かせるため、国民が喜ぶと考えられる利下げを行うよう、トルコ中銀に圧力をかけているとも言われて言われています。

予想は混乱、予断許さぬ状況

このため市場では、エルドアン大統領とトルコ中銀による政策金利をめぐる綱引きに、高い注目が集まっています。

今年5月から6月にかけて、トルコ中銀は、エルドアンの圧力に屈せず、それまでの8%から現在の17.75%というきわめて高い水準まで、政策金利を上げた実績があります。

しかし一方で、今年7月の政策金利発表では、利上げが強く期待されていたにもかかわらず金利据え置きという結果になり、この際には「トルコ中銀の(政権からの)独立性はもはや保たれていない」としてトルコリラ急落を引き起こすことになりました。

今回も市場予想としては22%というさらに高い水準への政策金利変更が有力筋とはいえ、エコノミストによって金利予想はばらけており、実際にあす発表が行われるまで予断を許さない状況と言えます。

発表はあす13日夜20時

万一トルコ中銀が利上げに踏み切れなかった場合、このところせっかく持ち直しつつがったトルコリラ円が、さらに史上最安値を更新するような事態にもなりかねず、市場参加者は懸念をつのらせています。

トルコ中銀による政策金利の発表は、あす13日の夜20時に予定されています。

今日のレンジ予想/トルコリラ円見通しと推移

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