15日ドル円予想|米中が第一弾合意、今夜FRB発言で円安追い風の可能性も
今日までのFX市況を、ドル円予想レポート有料版の予想結果と照らし合わせて解説、また今日15日のドル円相場予想を行います。
このページの目次
前週末からの市況 ダイジェスト
前週末からのドル円相場は、米中協議が部分的とはいえひとまずの合意となったことを受けリスクオンが強まり、安値107.75円から108.62円まで円安方向へ上昇、そののち一時は今回の合意を「一時停戦にすぎない」と見る一部市場によって下押したものの節目108.00円近辺で持ちこたえ、その後は108円前半で横ばい推移へと以降しています。
(USD/JPY ~10月15日、30分足)
米中が第一段階合意、リスクオンへ
先週末10月15日(金)までに開催されていた米中閣僚級協議では、トランプ米大統領からの楽観的発言や、NY時間終了間際の「第1段階合意」「15日の対中関税引き上げを見送る方向」との発言に支えられ、節目の108.00円をうわ抜けて108.62円まで上昇しました。
ただ市場はすでに一部合意を織り込んでいた部分もあり、その後は力なく下落、108.50円付近で週の取引を終えています。
週明けは見通しやや後退で上げ渋り
明けた14日(月・祝)は、欧州時間が始まったところで中国から「米との第一段階合意署名の前にさらなる通商交渉を希望」との報道でレートが下落する場面もありましたが、節目108.00円付近で持ちこたえ下げ渋り、108.40円手前まで戻したのち、横ばいの展開へと移行しています。
こうした中、先週末のアナリスト予想集計結果では、米中会談における部分合意への期待感での円安予想が優勢であったことや、節目108.00円の上抜けで108円台半ばがターゲットとの予想が、先週末配信のドル円アナリスト予想まとめレポート有料版で指摘されており、こちらが的中する結果となっています。
今日のドル円予想と主要材料
今日のドル円相場では、先週までの協議を経て浮上してきた米中通商交渉に関する新報道が引き続き材料として重要視されているほか、今夜の米FRB当局者講演内容による金利見通しの変化が、アナリストから材料視されています。
米中交渉の新報道へ注目高まる
ひとまず先週末までの米中通商交渉は一部合意・10月15日の対中追加関税見送りというかたちで閉幕し、両国とも一定の進展を得たとの体裁となっています。
一方市場では、同交渉が合意へ向け大きな進展を得たとの認識はほぼ見られていません。今回に続いて予定されている12月15日の対中追加関税は、現在も撤回されたわけではなく、さらに両国はこれまでも事態改善と事態悪化を交互に繰り返してきており、今回も「また悪材料が出るのでは」という警戒感が保たれています。
こうしたなか、今日の相場では、両国の歩み寄りを支えとしたひとまずの円安圧力が意識される反面、警戒感が払拭されないまま円高圧力が優勢となる可能性も注目されています。どちらが今日のアナリスト予想でより材料視されているか、アナリストらの予想を集計した結果は、本日配信分のドル円レポート有料版にてご確認いただけます。
米FRB関係者の講演内容うけ金利見通しに変化も
また、今夜NY時間には、22時のFOMCボスティック委員発言をはじめとする米中銀関係者による講演が多数予定されており、こちらの内容による米金利見通しの変化についても、アナリストらから高い注目を浴びています。
FRB当局者らは、おおむね米経済に対する堅調な見通しを維持してきていたものの、このところの米中貿易摩擦問題による景気下押しリスクを折込み、10月FOMCにおける利下げ確率は今日時点でも70%超えと、高い水準を維持しています。
さらに今日の講演でハト派姿勢が強まれば、米利下げ観測の強まりから円高となる可能性があります。しかし、先週末の米中第一段階合意を経て講演内容がタカ派に傾けば、ドル高・円安の可能性もあります。こちらにつきアナリストら予想の集計結果は、今日配信分のドル円レポート有料版にてご確認いただけます。
なお、この他にも、今週は重要な米経済指標発表がいくつも控えています。こちらについては、結果が悪化なら米景気懸念増大で利下げ見通しが強まり円高、改善すれば景気懸念後退・利下げ見通し後退で円安の可能性が強まることになります。
15日(火) 米・月次連邦財政収支、NY連銀製造業景気指数
16日(水) 米・NAHB住宅市場指数、対米証券投資
17日(木) 米・建設許可件数、住宅着工件数、鉱工業生産
18日(金) 米・景気先行指標総合指数
これらが何日の何時ころに材料視され、それぞれが円安・円高のどちらに影響する見込みか、FXアナリストらの事前予想を集計し、最も主流となるドル円アナリスト予想を解説するレポートは、こちらからご購読いただけます。
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