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【今週のドル円予想】急激なドル高で新興国通貨危機懸念、円高再燃か(3月23日~27日)
先週のドル円市況を回顧しつつ、今週3月23日~27日のドル円相場予想を行います。
このページの目次
先週の主な材料
先週のドル円相場は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う市場の混乱 (↓) で一時円高推移となるも、米の財政/金融政策期待と「有事のドル買い」 (↑) での円安の動きに勢いがつき、安値105.14から高値111.50のレンジで堅調に推移しました。
(ドル円為替レート、~21日、1時間足)
市場の混乱増大、安全通貨ドルに買い集中
先週頭16日、107.89でオープンしたドル円は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う市場の混乱をうけFRBが緊急利下げを行ったものの、市場は逆に「それほどまでに事態は深刻である」と受け取り (↓) 、さらにNY連銀製造業景気指数の大幅下振れ (↓) も重荷に、週安値105.14まで下落しました。
その後も米株価が歴史的な下落 (↓) となるなど相場の心理悪化に歯止めがかからないものの、一方では、米トランプ政権による1兆円の財政政策やFRBの金融政策が矢継ぎ早に報じられたことで、資金を安全通貨とみなされたドルに換金する「有事のドル買い」の流れが強まり (↑) 、週末20日には高値111.50まで急激なドル高・円安が進行しました。これで、週間の変動幅は5円を超える大きなレンジでの円安展開 (↑) となりました。
こうしたなか、先週配信された「ドル円アナリスト予想まとめレポート(有料版)」では、NY連銀製造業景気指数の下振れによる円高予想 (↓) や、各国政府・中銀による景気支援政策期待による円安予想 (↑) などが掲載されており、これらが的中しています。
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今週のドル円予想
今週にかけてのドル円相場では、新型ウイルス問題をうけての景気対策関連報道、および、米住宅指数や個人消費といった重要経済指標が、ドル円市場の大きな材料となりそうです。
ファンダメンタルズ弱さでの「ドル買い」は続くか
新型コロナウイルス感染拡大による景気停滞懸念は甚だしく、矢継ぎ早の景気対策を打った米国への期待感にすがる形での「有事のドル買い」が、先週のドル円レートの大きな支えとなっています。今後も基軸通貨たる米ドルへの買いは継続する、との見方から、今週もドル買い・円安 (↑) の展開となるのではないか、というアナリスト予想が見られています。
ただ一方では、あまりに急激なドル高の流れが、新興国通貨の下落につながるのではないか、との懸念が強まっており、新興国通貨が下落すれば結局リスクオフの円買い (↓) に波及するのではないか、というアナリスト予想も浮上しています。
こうした、新型ウイルスの影響に関し、米景気政策への期待感継続によるドル高・円安予想 (↑) と、ドル高が急激に進みすぎることによる新興国通貨下落でのリスクオフ円高再燃予想 (↓) で、どちらを支持するアナリストが多いか、集計結果は今週にかけて配信の「ドル円アナリスト予想まとめレポート(有料版)」にてご確認下さい。
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米の実体経済に底堅さ期待、剥落なら大幅円高も
また今週にかけては、米で重要な経済指標の発表が多数控えています。その中でもとくに大きな注目を集めるものが、2月新築住宅販売(24火)、2月個人消費支出(27金)などです。
現在のところの市場予想としては、これらはいずれも底堅い結果となると見られており、そのとおりなら米景気見通しへの期待感復権で円安圧力が高まる (↑) と考えられるものの、先週のNY連銀指数が大幅に市場予想を下ぶれてレートが円高に大きく振れた例のように、実体経済が予想以上に悪化しており、今後の指標が大幅に下ぶれて強い円高圧力が発生する可能性 (↓) も、一部で指摘されている状況です。
今週の米経済指標見通しに関し、底堅さ期待継続での円安予想 (↑) と、ウイルス問題などによる実体経済の悪化が表面化しての結果下振れによる円高予想 (↓) で、どちらを支持するアナリストが多いか、集計結果は「ドル円アナリスト予想まとめレポート(有料版)」にてご確認いただけます。
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なお、この他に今週にかけて発表される米指標は、次のようなものも注目されています。
24日(火) 米・3月PMI、2月新築住宅販売件数、リッチモンド連銀指数
25日(水) 米・2月耐久財受注、1月住宅価格指数
26日(木) 米・GDP、コアPCE、失業保険受給数
27日(金) 米・2月PCEデフレーター、2月個人所得、3月ミシガン指数
こうした経済指標が何日何時ころに材料視され、それぞれが円安・円高のどちらへ影響する見込みか、発表予定日時とFXアナリストらの事前予想を集計し、最も主流となるドル円アナリスト予想を解説するレポートが、こちらからご購読いただけます。
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