先週のドル円レートは、週後半に続いた英EU離脱に関する報道が見通し悪化につながり、ドル円レートも週初の114円台から週末には112円後半まで下落、軟調な展開のまま週を引けました。
今日はNY連銀総裁の講演が控えているほか、引き続きブレグジット関連の情報も相場の材料となりそうです。
先週の概況を振り返りつつ、今日のドル円レートレンジ予想を発表します。
先週のドル円振り返り
先週12日から16日のドル円レートは高値114.233円から安値112.610円のレンジで軟調に推移し、前週終値比で下落しました。
ブレグジット懸念深まり週後半112円へ
先週のドル円レートにつき、週前半は米中貿易戦争の見通し改善で一時114円を超え週高値をつけたものの、週後半には英国のEU離脱問題にかかわる見通しの不透明化で下落に転じ、週安値圏の112円後半で引けました。
まず12日(月)は、中国株と日経平均の上昇で市場心理が改善、ドル買いが優勢となって一時は週高値の114.21円まで上げました。
しかし、13日(火)から14日(水)にかけては、米株安とブレグジット関連報道における見通し不透明化が重荷となって頭重く推移し、114円手前で売り買い交錯の流れとなりました。
さらに週後半の15日(木)から16日(金)、不信任懸念に渦中にあるメイ首相が英閣僚会議後に声明を出さなかったことで不透明感が増したこと、それに続いて英EU離脱担当相であったラーブ氏が辞任することを明らかにしたことで下値が拡大、週末には112.64円まで値を下げました。
今日のドル円見通しとレンジ予想
今日19日(月)のドル円は、高値112.847円から安値112.610円のレンジでやや軟調に推移しており、先週終値日でも小幅に下落しています。
今日は深夜(日本時間20日0:45)に米・NY連銀総裁のウィリアムズ氏が講演を行う予定であり、内容で今後の経済や中銀方針について見通しに触れた場合は材料となる可能性があります。
そのほか材料となりそうな目立った経済イベントは予定されていないものの、先週に相場に大きく影響した英国EU離脱問題に関して何らかの進展があった場合や、米中貿易戦争に関して新たな情報が出た場合など、やはり材料としてレートを大きく振らす可能性があります。
今日のドル円レート見通しは、高値113.15円から安値112.15円のレンジを予想します。
なお今週は、前述の英関連の情勢や米中関係、また世界景気後退懸念などに市場心理が左右されそうなほか、それによって米株・日本株のボラティリティも高まっており、ふとした拍子にリスクオフ心理が高まりやすい状況にあると言えます。
その一方では、米中間選挙を無難に通過したうえ足元の景気も良好というリスクオン的な状況とも言え、今週のドル円レートは方向感の見定めづらい展開になりそうです。
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今週の米国関連イベントスケジュール
米・ドル円に関する今週の経済イベントとして、下記が予定されています。
19(月)24時 11月NAHB住宅市場指数 (前回値 68、今回予想 68)
20(火)0時45分 ウィリアムズNY連銀総裁講演
20(火)22時半 10月住宅着工件数(年率換算件数、前回値 120.1万件、今回予想 122.5万件)
20(火)22時半 10月建設許可件数(年率換算件数、前回値 124.1万件 (修正値 127.0万件)、今回予想 126.0万件)
21(水)21時 MBA住宅ローン申請指数(前週比)(前回値 -3.2%)
21(水)22時半 10月耐久財受注(前月比、前回値 0.8% (修正値 0.7%)、今回予想 -2.0%)
21(水)22時半 前週分新規失業保険申請件数
21(水)24時 10月中古住宅販売件数(年率換算件数、前回値 515万件、今回予想 520万件)
21(水)24時 10月景気先行指標総合指数(前月比、前回値 0.5%、今回予想 0.1%)
21(水)24時 11月ミシガン大学消費者態度指数・確報値 (前回値 98.3、今回予想 98.3)
22(木)米市場休場(サンクスギビングデイ)
23(金)日本市場休場(勤労感謝の日)
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