【10月17日 ドル円予想と根拠】英離脱問題ヤマ場、米指標での金利見通しには警戒感
今日までのFX市況を、ドル円予想レポート有料版の予想結果と照らし合わせて解説、また今日17日のドル円相場予想を行います。
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昨日の市況 ダイジェスト
昨日のドル円相場は、米の香港人権法案可決で米中協議進展期待が後退、および21時半の米・小売売上高下振れで円高圧力が生じた一方、英EU離脱への合意可能性浮上により下値が支えられ、高値108.86円と安値108.56円のレンジで上下に振らされる展開となりました。
(USD/JPY ~10月17日、30分足)
米中交渉へ懸念くすぶり継続
昨日10月16日(水)、東京時間に108.81円付近でオープンしたドル円は、米が香港人権民主主義法案を下院にて可決したことで中国が「内政干渉である」とし報復を示唆したことにより、米中交渉へ期待感が後退し米金利低下、レートは108.61円付近まで下落しました。
ただ、それ以上の新材料を欠いたなかで夕刻のロンドン時間までには108.80円近辺まで戻し、NY時間へと渡りました。
米指標下振れで下落も、英離脱へ期待で持ち直し
NY時間になると、21時半に発表となった米・小売売上高が予想を下振れとなったことで米景気懸念が増大し、一時安値108.56円まで円高が進みました。
その後、英EU離脱問題で合意期待が上昇したことで一時は高値108.85円まで上昇したものの、買いの勢いは続かず、NY市場終盤では、経済指標悪化による米利下げ観測の強まりから、結局108.70円台まで下押して今日の取引へと渡っています。
こうした中、昨日のアナリスト予想集計結果では、英EU離脱で合意可能性が浮上することによる円安予想、および、そのなかで米小売売上高の予想下振れにより円高圧力が発生するとの予想が出ていたことが、昨日配信のドル円アナリスト予想まとめレポート有料版で指摘されており、こちらが的中する結果となっています。
今日のドル円予想と主要材料
今日のドル円相場では、英の合意なきEU離脱に関する見通しへの注目がにわかに高まっているほか、今夜米で発表となる住宅件数などの指標が米利下げ見通しに大きな影響を与える可能性があるとして、アナリストらから材料視されています。
EU首脳会議控え、英離脱問題がヤマ場へ
今日17日からEU首脳会議が開催となりますが、ここで英離脱案合意へこぎつけるべく、英・EUの交渉は大詰めの局面を迎えています。
昨夜、EUからは「英が動かない限り離脱合意は不可能」との見解が出た一方で、英国からは政権外となる北アイルランドの民主統一党(DUP)が合意へ向け譲歩の姿勢をとるとの報道が伝わるなど、ここにきて合意期待が高まっており、今日のところは英離脱に関するヘッドラインに市場からの高い関心が注がれています。
もしEU首脳会議内で合意へこぎつけることができれば、さらに19日に特別に開催される英議会で、ついに合意案が承認される可能性があり、英離脱問題は最大のヤマ場を迎えていると言えます。
こうした状況下で、海外時間となる夕刻から深夜にかけ、同問題に関するヘッドラインをうけどのような進展見通しが浮上するかで、市場心理が大きく変動し、ドル円レートも上下に振らされそうです。これにつき、アナリストによる相場予想の集計結果は、本日配信分のドル円レポート有料版にてご確認いただけます。
今夜の米住宅指標・鉱業指標に下振れ懸念も
また一方では、今夜NY時間に発表となる米・住宅着工件数や鉱工業生産の結果による米利下げ見通しの変化にも、アナリストが高い注目を寄せています。
このところの米中協議の進展や米雇用指標の底固さにより、一時はやや後退していた10月FOMCでの米利下げ確率ですが、昨夜の米・小売売上高下振れにより、米利下げ確率は再び90%近くまで上昇するなど、利下げ警戒感が再燃している状況です。
ここで、今夜の米・住宅着工件数(21時半)や鉱工業生産(22時過ぎ)が強さを示せば、ドル円の底固さも継続すると見られますが、もしこれらが予想下振れとなれば、米利下げ懸念に火が付き、英離脱問題への期待感を支えとした円安圧力をしのぐ、強い円高圧力が発生する可能性もあります。
今晩のこうした経済指標に関するアナリストらの予想集計結果は、今日配信分のドル円レポート有料版にてご確認いただけます。
なお、これらの他にも、今後数日は重要な米経済イベントや経済指標発表がいくつも控えています。こちらについては、結果が悪化なら米景気懸念増大で利下げ見通しが強まり円高、改善すれば景気懸念後退・利下げ見通し後退で円安の可能性が強まることになります。
17日(木) 米・住宅着工件数、鉱工業生産、建設許可件数
18日(金) 米・景気先行指標総合指数
22日(火) 米・中古住宅販売件数
23日(水) MBA住宅ローン申請件数
これらが何日の何時ころに材料視され、それぞれが円安・円高のどちらに影響する見込みか、FXアナリストらの事前予想を集計し、最も主流となるドル円アナリスト予想を解説するレポートは、こちらからご購読いただけます。
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