ドル円FX予想:FRB発言に反応し売り拡大 いぜん下方目線継続

12月第一週のドル円は下落。週後半にかけパウエルFRB議長が利上げペース減速に言及したことが注目を呼ぶなか、続けて発表された米11月ISM製造業景況指数が冴えない結果となったことでドル売りが加速している。大きなファンダメンタルズが中長期的なドル売りを意識させる状況が続いており、今後も重要経済イベントに反応しつつ下値を広げる展開が見込まれる。

なお前回配信のFX有料レポートでは、米11月ISM製造業景況指数の下振れ観測を背景とした円高予想を掲載し、こちらが的中。

→ 有料版レポート:プロが予想するドル円節目レートは?

FRB発言に反応し売り拡大 いぜん下方目線継続

先月末の戻り高値142.26をトップとして、ドル円は強い下げ基調の継続している状況。

12月1日にはパウエルFRB議長が講演機会にて「米国の利上げペースを緩めることには論理的な裏付けがある」「利上げ幅縮小は12月FOMCで行われる可能性もある」など、かなりハト派寄りの発言を行った。これにより金利見通しが引き下げられていたところに、続いて発表された米経済指標が弱い数字を示したことで、さらに金利引下げ見通しが正当化される事態となった。

こうした新たな材料は大方のドル円市場関係者の予期するところであり、チャートは大幅なドル売りで反応した。週末時点のドル円は134円台まで下値を広げており、日足ボリンジャー20日下限と距離を縮めつつもいぜん下方目線が継続している。

本年中盤までの急激なドル買いを支えていた積極的な米利上げの思惑はとうに覆されており、市場はまだまだ下値余地を見込んでいる。今後も日足ボリンジャー下限を割り込んだタイミングなどでは下げ渋りつつ、中長期的には下値を拡大していく展開となる可能性が高い。

この下げが一巡するタイミングとしては、過去の大きな節目が意識される水準付近が注目となろう。本年8月安値の130円付近、あるいは本年5月安値の126円付近などはひとまずの下値メドとして強く意識されるだろう。ただ本年までの上げ幅が強烈であったぶん、下げ余地も相応に大きいと言わざるを得ない。このため上述の水準で下げ止まるかどうかは現時点で全く不透明だ。

となると今後は、こうした大きな下方の節目を意識しつつ、そこまでの価格帯で下げが継続していく、というのが大筋となる。このところの例に漏れず、とくに米経済指標やFRB要人発言など、重要な経済イベントを通過するたびにドル売りが強まりやすいことは頭に置いておきたい。12月第一週末は米雇用統計、12月第二週は米11月各種PMIやISM非製造業景況指数、10月貿易収支など影響力の大きな米経済指標の発表が目白押しとなっており、これらの結果には注目となる。

現水準より下方では、ボリンジャー20日下限(ー2σ)に近づく134円中盤で値動きが多少鈍る可能性はあるが、134.50あたりにストップロス売りが集まっており、ここを抜けると下げが加速する可能性に注意したい。同水準に200日移動平均もあることを考慮すると、これらを割れた場合の下げ幅は相応に大きくなるだろう。次は心理的節目134.00がサポートとなるが、これを割れるとしばらくテクニカル節目を欠いた水準が続く。目先では次の心理的節目133.00付近までは下値余地が広がっていると見て良いだろう。

現水準より上方では、まず心理的節目135.00付近がひとまずのレジスタンスとなるが、その先は次の心理的節目136.00付近まで主要なテクニカル節目を欠いている。このところの値幅の大きさも鑑みれば、下値余地と同様に上値余地も大きいと考えられよう。ただ上述の通り、現在のドル円はファンダ的にもテクニカル的にも中長期的な下方目線のなかにあり、米指標上振れなどサプライズ的な材料に反応して上げが強まったとしても、そのまま上げ続ける展開は想起しにくい。日足ボリンジャーミッドバンドの140.00あたりを明確に上抜けるなどしないかぎり、今後も大勢で頭重い地合いは継続するだろう。
→米指標など経済イベントに反応して下げの強まる展開が継続、プロのドル円FX予想は?

 

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