【10月3日 ドル円予想と根拠】リスクオフ急進、今夜のISM非・製造業にも強い警戒感
今日までのFX市況を、ドル円予想レポート有料版の予想結果と照らし合わせて解説、また今日3日のドル円相場予想を行います。
目次
昨日の市況 ダイジェスト
昨日のドル円相場は、その前日の米ISM製造業指数に続いてやはり下振れとなった米ADP雇用統計や、それを背景として進んだ米利下げ確率の上昇により、高値107.90円から安値107.05円まで円高が進みました。
（USD/JPY ～10月3日、30分足）
前日の米ISM製造業悪化が引き続き重荷
昨日10月2日の東京時間は107.75円付近でスタートしました。朝方には北朝鮮が飛翔体を発射との報道が流れたものの、市場の反応は限られました。
日中は日経平均が下落する展開となるも、ドル円は底堅く107.80円付近までじり高推移、そののちロンドン時間へ渡ったところで、前日の米ISM製造業が大幅悪化したことが次第に強く意識され、107.50円付近まで下押したところで米時間に渡りました。
ADP雇用も予想下振れでリスクオフ円高急進
NY時間がオープンとなるや、朝方発表の米・ADP雇用統計が予想を下回る結果となり、前日の米ISM製造業悪化と相まって景気懸念が増大、米利下げ確率が前日の60%台から77%まで上昇しました。
こちらを重しに米NYダウは一時600ドル近く下落、こうした流れでの心理悪化を背景としてドル円は107.05円まで円高が進みました。
こうしたなか、昨日のアナリスト予想集計結果では米利下げ確率の上昇、ならびに米・ADP雇用統計の予想下振れ懸念による円高予想が優勢であったことが昨日配信のドル円アナリスト予想まとめレポート有料版で指摘されており、こちらが的中する結果となっています。
今日のドル円予想と主要材料
今日のドル円相場では、このところの過度なリスクオフの一服見通しや、今夜23時のISM非・製造業が、特に材料視されています。
過度なリスクオフが一服との見方も
おとといの米ISM製造業の大幅下振れをきっかけとして、市場ではリスクオフの流れが強まっています。
この状況の下地には、米中摩擦による米経済への悪影響への警戒感があり、「そのうち米中摩擦の悪影響が顕在化するはず」という市場の不安が、このたびの米ISM製造業の大幅悪化で一挙に増幅したかたちです。
しかし、市場が落ち着いてくるに従って、昨日の米ADP雇用統計結果（予想14万人、結果13.5万人）はさほど悪くなかったとの認識や、米GDPのうち製造業が占める割合は10%前後にすぎないことから、先日の米ISM製造業発表でそこまでリスクオフに動く必然性はなかったとの見方も浮上してきています。
こうした状況を背景に、今日の相場では過度なリスクオフの動きが一服し、反動で円安圧力が生じるとするアナリスト予想が見られています。
今夜のISM非・製造業に期待と警戒が交錯
ISM製造業、ADP雇用統計と重要指標発表が続きレートが大きく振らされているなかで、今夜23時には米ISM非・製造業が発表となります。
おとといのISM指数が製造業のものであったのに対し、今夜のISM指数は非・製造業、つまりサービス業など米経済の大部分を支える業態の景気を測るものとなり、こちらも今日の相場で極めて高い注目を浴びています。
こちらの事前予想は節目の50を上回る55.0となっており、予想通りで景気拡大を示す結果となれば、市場の過度な景気懸念が後退して円安に振れる可能性があります。しかしこちらも予想を大幅に下ぶれた場合は、市場の景気懸念をさらに強める結果となり、節目を下抜ける円高の一段進行は避けられないものと考えられます。
今夜のISM非・製造業の結果予想について、アナリストらの予想集計結果は、今日配信分のドル円レポート有料版にてご確認いただけます。
なお、今日のISM非・製造業の他にも、今後数日は重要な景気判断指標が多数発表されます。こちらについても、結果が悪化なら景気懸念増大で円高、改善すれば景気懸念後退で円安の可能性が強まることになります。
3日（木） 米・PMI、ISM景況指数
4日（金） 米・雇用統計、貿易収支
7日（月） 米・消費者信用残高
8日（火） 米・卸売物価指数、パウエルFRB議長発言
9日（水） 米・卸売売上高、FOMC議事要旨公開
これらが何日の何時ころに材料視され、それぞれが円安・円高のどちらに影響する見込みか、FXアナリストらの事前予想を集計し、最も主流となるドル円アナリスト予想を解説するレポートは、こちらからご購読いただけます。
おすすめ記事
コメントを残す