先週のトルコリラ円相場を振り返りつつ、今週8月27日から8月31日までのトルコリラ円レート週間見通しを発表します。
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先週のトルコリラ円振り返り
先週のトルコリラ円は、高値18.45円から安値17.79円の取引レンジで、売り買い交錯の中もみ合い展開となり、週足ではわずかに上昇しました。
こちらは、先週20日から24日のトルコリラ円の2時間足チャートとなります。
週初20日、トルコリラ円は小高く始まったものの、翌21日へ向け下落、高値18.47円から安値17.79円まで下げました。
こちらは20日の15分足チャートです。
材料としては、前週末に米格付け会社2社によるトルコの信用格付格下げがあったほか、米国人牧師拘束問題でトルコとの緊張が高まっている米国のトランプ大統領から「トルコの行為はとても残念、今後(米国は)何の譲歩もできない」という旨の発言が注目されました。
翌21日から週末24日までは、トルコはイスラム教の祝日となる犠牲祭で休場となりました。トルコリラ円は小動きのまま推移し、週末は18円台を回復して引けました。
今週のトルコリラ円見通し
今週のトルコリラ円は、米国の出方次第で再び不安定な相場となる可能性があります。
27日月曜日にはトルコの8月景気動向指数が発表、また29日水曜日には前月8月の経済信頼感、7月貿易収支が発表となり、こちらの数字も注目されることながら、より大きな影響を与えうるのが、緊張関係にある米国の新たな制裁の可能性です。
米はすでに新たな制裁を検討しているとの情報もあり、一方のトルコはWTOへ提訴を行うなど、互いの強硬姿勢は崩れていません。
目先のトルコ急落への警戒感後退や、カタールからの援助といったトピックが、トルコ下値をかろうじて支えているとはいえ、リラ安基調が続きそうとの見通しは市場の大勢を占めており、ここで対米関係によりいっそうの緊張をもたらすイベントが発生すると、いったん底をついたトルコリラ安へのリスクが再燃する可能性があります。
今週のトルコリラ円レンジは17.00円 – 18.70円を予想します。