FPが初心者におすすめするネット証券3選!始め方や体験談も

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FPが初心者におすすめするネット証券3選!始め方や体験談も

ネット証券会社を開設したい初心者の皆さんは「どこの証券会社を選べば良いのか」「どのような基準で証券会社を選ぶべきなのか」というお悩みを抱くのではないでしょうか。

国内で大手のネット証券会社は、SBI証券マネックス証券楽天証券の3つといわれています。3社は金融商品の取り扱い本数が多く、手数料が割安という共通点があります。一方で「SBI証券が最もiDeCoの対象商品が多い」「マネックス証券は米国株の時間外取引ができる」などの特徴やメリットがあります。

今回はFPが初心者におすすめするネット証券3つの特徴やメリット・デメリット、始め方やネット証券会社と店舗型証券会社について、イベント参加や利用の体験談を解説していきます。

FPが初心者におすすめするネット証券3選、特徴とメリット・デメリットとは?

ネット証券大手と呼ばれるSBI証券マネックス証券楽天証券の特徴やメリット・デメリット、手数料の比較を見ていきましょう。

SBI証券

SBIグループ(SBI証券・SBI ネオモバイル証券・SBI ネオトレード証券・FOLIO)は、2023年3月に口座数が 1,000 万を突破しました。ネット証券では大手として知られています。

SBI証券の特徴は、以下の6つです。

  • iDeCoで取り扱う金融商品の数が最も多い
  • 投資信託やETFなど、取り扱う金融商品の数が最も多い
  • クレジットカードの積み立ての還元率が最大5%
  • 手数料が割安で、一部の商品は手数料が0円
  • 国内・海外株式・債券・FX・CFD・先物・オプション取引・金・銀・プラチナなどに対応している
  • 高機能ツール「HYPER SBI 2」が無料で利用できる

iDeCo(個人型確定拠出年金)は節税効果が高く、人気がある私的年金制度です。

2023年6月時点で約293.3万人が加入しています。

SBI証券は、iDeCoで取り扱う金融商品が最多の39本です。なお同じく国内大手の楽天証券は32本、マネックス証券は27本です。

また、投資信託・海外ETF・外国株式も国内大手3社の中で最も取り扱い本数が多いです。

商品の種類 SBI証券 マネックス証券 楽天証券
米国株式 5,600超

※2023年1月30日時点

5,000超

※2023年2月24日時点

4,879本

※2023年6月11日時点

海外ETF 合計403本

※2023年6月11日時点

合計401本
  • 米国ETF・ETN 365本
  • 香港上場ETF・REIT 36本

※2023年6月11日時点

合計390本
  • 米国ETF・ETN 355本
  • 中国ETF 22本
  • シンガポールETF 13本

※2022年1月17日時点

投資信託 2,688本

※2023年6月5日時点

1,354本

※2023年6月11日時点

2,628本

※2023年6月11日時点

プラチナ三井住友カードプラチナプリファードというクレジットカードで投資信託の積み立てをすると、還元率が5%になります。ただし、ポイントが付与されるのは全て三井住友カード系列ですので、作る予定の無い方は注意しましょう。

SBI証券は手数料が割安で、単元未満株の買い付け手数料や米国ETFの一部銘柄の買い付け手数料が無料です。株式や債券・投資信託だけではなく、債券・FX・CFD・先物・オプション取引などさまざまな投資に対応しています。

2022年2月にリリースした「HYPER SBI 2」というツールは、SBI証券の口座を持っている方は無料で利用できます。

国内株式や先物・オプション取引で使用可能です。情報収集・分析や発注ができますので専業トレーダーも利用しています。

SBI証券は、上記のようなメリットがある一方で「画面が見づらく使いこなすまでに時間がかかる」「メンテナンスが多い」という意見があります。また、たびたびシステム障害が発生する点も指摘されています。

マネックス証券

マネックス証券は「米国株・海外ETFの取り扱い本数が多い」「社員がSNSで積極的に情報を発信している」など7つの特徴があります。

  • 米国株・海外ETFの取り扱い本数が多い
  • 米国株の時間外取引ができる
  • 社員がSNSで積極的に情報を発信している
  • キャンペーン・イベントが豊富で、情報提供も充実
  • 米国株・ETF取引ができる「TradeStation」が便利
  • マネックスポイントの使い勝手が良い
  • 2023年オリコン顧客満足度(R)ランキング「iDeCo」第1位

マネックス証券は米国株や海外ETFの取り扱い本数が多く、国内最多のSBI証券と同水準です。

そして、国内の大手証券会社で唯一米国株の時間外取引が可能という特徴があります。

米国株は決算の発表後などに時間外で大きく株価が変動することがあります。

米国と日本との時差は約14時間あり、米国市場取引時間は日本時間で23:30~翌6:00(サマータイムは22:30〜翌5:00)です。多くの人は就寝している時間と思われますが、マネックス証券では22:00~23:30(サマータイムは21:00~22:30)と翌6:00~10:00(サマータイムは翌5:00~9:00)に時間外で取引ができます。

米国株・ETFの取引ができる「TradeStation」は「初心者でも使いやすい」「画面が見やすい」と投資家の中でも評価が高いです。

画面の全体は以下のとおりです。

マネックス証券 画面

画面上部から見ていきましょう。

マネックス証券 画面

①でニューヨークの時間と東京の時間が分かります。

②では条件付きの注文が可能です。

マネックス証券 画面

続いて画面中段では、資産評価額や注文約定一覧がチェックできます。

マネックス証券 画面

③のタブは「+タブ」を押すと項目が追加できます。

マネックス証券 画面

さらに④では指標を設定できます。自分の好みにカスタマイズが可能です。

マネックス証券 画面

画面下部では、好きな銘柄のチャートが確認できます。

マネックス証券 画面

他にもマネックス証券では、社長や社員がTwitterを運用し情報発信を行っています。

特にチーフ・外国株コンサルタントの岡元兵八郎さんは「ハッチ」の愛称で親しまれ、2023年6月11日時点Twitterで約6.2万人のフォロワーがいます。

iDeCoは2023年オリコン顧客満足度(R)ランキング第1位を獲得しました。

取引やキャンペーンで付与されるマネックスポイントは、dポイントやPontaだけではなくAmazonギフトカードにも交換できる点が高く評価されています。もちろん投資にも利用できます。

公式サイトや投資メディアマネクリの情報も充実しており、キャンペーンやイベントが多い点も魅力です。

ただし、社員の情報発信の中には個人の見解もあるため「偏っていると感じる」という意見もあります。

楽天証券

楽天証券の特徴やメリットは、以下の6つがあります。

  • 画面の文字が大きく見やすい・分かりやすい
  • 国内・海外株式・オプション取引・先物取引などができる高機能ツール「マーケットスピード II」
  • 専用ツール・アプリで日本経済新聞が無料で読める
  • 楽天レバナス・楽天VTIなど独自の商品がある
  • 5. 口座連携サービス「マネーブリッジ」の利用で普通預金の金利が0.1%に

    ※300万円まで

  • 楽天経済圏にいる人はポイントが貯まりやすい

楽天証券は、他の証券会社に比べ画面の文字が大きく見やすい・分かりやすいという特徴があります。例えば保有商品一覧の画面を見てみましょう

楽天証券 画面

資産合計や商品の評価額がひと目で分かります。

PCで利用できる「マーケットスピード II」というツールは、高性能で国内・海外株式・オプション取引・先物取引などが可能です。

上記2社では国内と海外の株式はそれぞれ別のツールを利用しますが、楽天証券では同じツールで取り扱うことができます。

また、マーケットスピード IIや株アプリ「iSPEED」では日経テレコン(楽天証券版)で、過去3日分の日本経済新聞(朝刊・夕刊)・日経産業新聞・日経MJなどが閲覧可能です。過去1年分の新聞記事も検索できます。

米国株投資家に人気のレバナス(iFreeレバレッジ NASDAQ100)の楽天バージョン「楽天レバナス」や「楽天VTI」など独自の商品を展開している点も魅力です。

楽天証券と楽天銀行の口座を連携させるサービスであるマネーブリッジを設定すると、普通預金の金利が0.1%(300万円まで)に優遇されます。

楽天ポイントコースとマネーブリッジを設定し、1カ月合計30,000円以上をポイント投資(投資信託)すると+0.5倍、さらに1カ月合計30,000円以上2のポイント投資(米国株式 円貨決済)で+0.5倍、楽天市場の商品がポイント最大+1倍になります。

上記のようなメリットがある一方で、マネーブリッジは金額に関係なく普通預金に年0.1%の金利が付与されていたにもかかわらず2022年4月からは「300万円以下」と制限された経緯があります。

ポイントを重視し楽天証券の口座開設を予定している方は、今後のポイント付与率の改正に気をつけましょう。

ネット証券の手数料を比較

上記の大手3社の国内株式の手数料を比較してみましょう。全て国内株式の1注文の約定代金に対して、手数料がかかるプランです。

  SBI証券

スタンダードプラン

マネックス証券 楽天証券

超割コース

5万円まで 55円 55円 55円
10万円まで 99円 99円 99円
20万円まで 115円 115円 115円
50万円まで 275円 275円 275円
100万円まで 535円 535円 535円
150万円まで 640円 640円 640円

手数料に差はありません。

米国株式も3社全て「約定代金の0.495%(税込)から」となっています。

ネット証券の始め方

ネット証券の始め方には、4つのステップがあります。

証券会社を比較・検討

ネット証券会社を比較・検討します。例えば以下のような基準で証券会社を選ぶことができます。

  • 米国株の取引が多いからマネックス証券
  • iDeCoの選択肢を増やしたいからSBI証券
  • 大きい文字で見やすい画面が良いから楽天証券

上記のように、取引したい商品の種類・投資の目的などを考慮し自分に合った証券会社を選びましょう。

口座開設の手続き

証券会社のホームページにある「口座開設」をクリックし、記載された手順に沿って申し込みます。

対応する銀行の口座を持っていない場合には、銀行口座も開設する必要があります。

個人情報を入力・本人確認書類を提出する

氏名・住所・年齢・職業や年収などの個人情報を入力し、画面の案内どおりに進めていきます。途中で運転免許証や健康保険証などの本人確認書類を提出します。

郵送またはスマートフォンで撮影し、画像をアップロードすることで提出できます。

スマートフォンで顔写真を撮影し、本人確認をする証券会社もあります。

審査完了の通知が来る

数日~数カ月で証券会社から審査が完了した旨の連絡が来ます。

同時にログインID・パスワードが通知されます。

初期設定

ログインをして初期設定を行いましょう。

ネット証券のメリット

証券会社は、主にインターネット専業のネット証券会社と店舗をかまえる店舗型証券会社の2種類があります。

店舗型証券会社と比較した際の、ネット証券会社のメリット4つをおさえておきましょう。

手数料が安い

ネット証券は店舗型証券会社と比べて手数料が割安といわれています。

店舗を持たないため人件費がかからず、手数料をおさえることが可能です。

スピーディーな取引ができる

ネット証券会社では、オンラインでリアルタイムの取引ができます。

店舗型証券会社でもオンライン取引に対応している企業はありますが、専用のツールが充実していますのでよりスピーディーな対応や判断ができる可能性があります。

オンラインで取引が完結する

店舗型証券会社では取引内容によっては電話のみで注文を受け付けていますが、営業時間に合わせて対応しなくてはいけません。

一方でネット証券会社は、オンラインで全ての取引が完了します。

ツール・アプリなども充実

ネット証券会社は、ツールやアプリが充実しており無料で利用できるというメリットがあります。SBI証券の「HYPER SBI 2」楽天証券の「マーケットスピード II」などプロのトレーダーが利用するツールもあります。

アプリで取引できる証券会社も多く、休み時間や外出先でも値動きのチェックや売買が可能です。

ネット証券のデメリット

手数料が割安・スピーディーな取引が可能などのメリットがあるネット証券会社ですが、以下のようなデメリットもあります。

店舗型証券会社のように担当者がいない

店舗型証券会社では担当者がつきますが、ネット証券会社には担当者が存在しません。

専門家に相談したい、商品について詳しく教えてほしい場合には戸惑うこともあるかもしれません。

SBI証券マネックス証券楽天証券の3社は資産運用アドバイザー(IFA)と事業提携を行っています。別途料金がかかりますが、困ったときには上手く活用していきましょう。

操作で分からない点がある際には、専用のコールセンターやメール・チャットボットなどで尋ねてみましょう。

操作を間違え、誤発注をすることがある

ネット証券会社では投資家自身が発注をします。

操作に慣れない方や急いで注文する際には操作を間違え、誤発注をしてしまうリスクがあります。

発注前に確認画面が出ますので、念入りにチェックしましょう。

手数料はかかりますが、電話で注文できるネット証券会社もあります(SBI証券など)。誤発注が怖い方や大きな取引をする際には利用を検討してみましょう。

システム障害による機会損失の可能性

ネット証券会社では市場が開いている間の値動きで「今買いたい」という時に、システム障害が起こってしまうことがあります。

下落時に購入できないと機会損失となってしまいます。ネット証券会社の口座を複数開設しておくことで、リスクが軽減できます。

ネット証券・店舗型証券会社の体験談

ネット証券と店舗型証券会社の体験談をお伝えしていきます。

無料のイベントやキャンペーンに参加

ここでは、マネックス証券を利用されていらっしゃる方の体験談をご紹介いたします。

Aさんは2022年に、マネックス証券のオリエンテーションコミティーに参加しました。オリエンテーションコミティーとは、マネックス証券の社員と個人投資家12名程度でテーマに沿って意見を交換する場です。

開催時間は2時間程度で、謝礼金ももらえます。

Aさんは米国株や投資信託を中心に投資をしていますが、他の投資家の意見を聞き日本株に興味が湧きました。周りに投資の話をできる人がおらず、個人投資家と話ができ良い刺激になったそうです。

2021年には同社で「日経平均3万円突破記念!特製Tシャツを5,000名様に!」というユニークな企画があり、応募したところ当選しました。

マネックス証券 特製Tシャツ

Aさんはイベントやキャンペーンが多いマネックス証券をこまめにチェックするようになり、結果的に利用する頻度も増えました。

店舗型は定期的に情報が来る

店舗型証券会社は、担当者にアドバイスがもらえる、定期的に資料が送られてくるなどのメリットがあります。

店舗型証券会社を利用している方の感想には「何を選んで良いか分からない時に商品をおすすめして資料を送ってもらえる」「なぜ株価が下がったのかなど、分からないことを担当者に聞ける」などがあります。

ただし、担当者にすすめられた商品を購入し損失が生じても自己責任ということをおさえておきましょう。

「オンラインセミナーで専門的な話が聞ける、勉強になる」という意見もあります。

ネット証券会社と店舗型証券会社を比較・検討する上で、参考にしましょう。

ネット証券は特徴やメリット・デメリットを把握した上で選ぼう

楽天証券・マネックス証券・SBI証券の3社は手数料に大きな差が無く、金融商品の取り扱い本数が多いです。

ネット証券と店舗型証券会社で迷っている方は「投資のアドバイスや資料がもらえる」という店舗型のメリットと「手数料が割安でスピーディー」というネット証券のメリットを比較して検討しましょう。

この記事でネット証券大手3社の特徴やメリット・デメリットを知り、口座開設を検討していきましょう。